日本のコマ割り漫画のような形式で描かれている作品です。フランス語圏ではこのような作品が数多く作られ、バンド・デシネと呼ばれているそうです。
お話はラブストーリーです。宇宙のことが大好きな少年が、やはり宇宙のことが大好きな少女と出会い、お互いに惹かれ合います。宗教や人種、親の価値観などで別れ別れとなった二人。でも宇宙への想いが、再び二人を結びつけます。
宇宙飛行士の山崎直子さんが推薦の言葉を寄せています。「慣習、宗教、人種、親の価値観など、どんなに分断されようとも、おなじ星を見上げると、私たちは同じ地球に生まれているんだ、と普遍的な共通点を感じます。そして、私たちも宇宙の一部なのだと感じ、謙虚な気持ちになります」。素晴らしい視点だと思います。
私自身、この作品で描かれていることが必ずしもすべて十分に理解できていないようで、もどかしく思います。でも、素敵なハッピーエンドで爽やかな気持ちになります。(店主)
おなじ星をみあげて
ジャック・ゴールドスティングレイ 作・絵
辻仁成 訳
春陽堂書店
2021年8月14日発行
定価(本体2000円+税)
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