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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2022年8月31日水曜日

手作りZINEを販売します!




 イラストレーターのWanxin(わんしん)さんの手作りZINEを販売します。ZINEとは自由な発想で作る小冊子のこと。Wanxinさんが自分のイラスト作品でZINEを手作りしました。

 Wanxinさんはご自身を「墨絵猫作家」とも称し、墨絵の手法でしなやかに変化する猫のカタチを描きます。Wanxinさんの作品は2020ボローニャ国際絵本原画展で入選を果たしました。

 手作りZINEはWanxinさんの個展「ねこのカタチII」でも販売されました。この個展は東京・板橋区立美術館の2022イタリア・ボローニャ国際絵本原画展に合わせて開かれた「ボローニャ絵本さんぽ2022」とのコラボ企画として開催されました。

 墨のぼかしで猫を描き、シャープな線を組み合わせて構成したモノクロのイラスト作品です。猫はいつだって、気ままに自分の時間を過ごしています。(店主)


手作りZINE

Bookshelf|本棚のスキマ

トンネルの中

Wanxin


各1000円

2022年8月27日土曜日

【本の紹介】星空をながめて(たくさんのふしぎ2022年9月号)




 星を解説する絵本です。おばあちゃんが孫の「ルナ」に語ります。

 月のお話から、太陽、そして惑星へと話題が広がります。星座のお話になり、昔の人たちが星の動きから地上の出来事を予想してことが語られます。

 ルナは夏休みになって、おばあちゃんの家に来たようです。学校に馴染めなかったのか、ルナは少し元気がありませんでした。でも、おばあちゃんから星のお話を聞いているうちに、だんだん笑顔を取り戻します。

 いつも星空をながめているおばあちゃんは、星に守られ、誰に対しても優しくなれる人になっていたようです。おばあちゃんの優しさに触れて元気になったルナも、きっと別の誰かを力づけられる人になったと思います。(店主)


星空をながめて(たくさんのふしぎ2022年9月号)

関口シュン 作


福音館書店

2022年9月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2022年8月26日金曜日

【本の紹介】きらきら くものす みーつけた!(ちいさなかがくのとも2022年9月号)




 雨上がりに蜘蛛の巣を見つけると、雫をつけたその美しさに目を見張ることがあります。蜘蛛の巣を通じて、身近な自然の中にある美を子どもと一緒に楽しむ絵本です。

 ある日の雨上がり、子どもがおかあさんと公園までお散歩に来ました。花びらや木の葉っぱに雫が輝いています。

 ひときわ美しいのが蜘蛛の巣です。雫をたたえると、その完全な姿を見せています。自然がつくる機能美に子どもも夢中になります。

 この絵本の蜘蛛の巣は切り絵で描いたそうです。1枚の和紙から手作業で切り出したとのこと。その美しさに共感できるのは、作者の気持ちが伝わるからだと思います。(店主)


きらきら くものす みーつけた!(ちいさなかがくのとも2022年9月号)

竹村東代子 さく


福音館書店

2022年9月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2022年8月25日木曜日

【本の紹介】くじゃくしんしと オルゴール(こどものとも年中向き2022年9月号)




 優雅な気分になれるお話です。甘いだけのお話ではなく、最後はちょっとほろ苦い結末。大人も楽しめる絵本です。

 主人公の「くじゃくしんし」は、とてもおしゃれ。いつもピカピカの靴にパリッとした服で決めています。美しいものが大好きで、お部屋の中はコレクションでいっぱいです。

 お楽しみは街の広場で開かれる骨董市。小さなバレリーナが踊るオルゴールを見つけて、ひと目でとりこになりました。売り物ではないという店主にお願いして、何とか手に入れてごきげんのくじゃくしんし。でも、このオルゴールには何か秘密があるようです。

 色鮮やかな絵に魅せられます。くじゃくしんしの表情の豊かさも面白い。とくに眼が素敵に描かれていると思います。(店主)


くじゃくしんしと オルゴール(こどものとも年中向き2022年9月号)

伊藤夏紀 さく


福音館書店

2022年9月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2022年8月24日水曜日

【本の紹介】らくだのおやこ(かがくのとも2022年9月号)




  らくだの生態を描いた絵本です。モンゴルのゴビ砂漠に暮らすふたこぶらくだの子育てを紹介します。

 寒い冬、らくだの子づくりの準備が始まります。強いおすのらくだは、他のおすらくだからめすらくだを引き離すため、なぜか口から泡を吹きながら「ボオーボオー」と唸るように鳴いて走り回るそうです。子どものらくだや、疲れて弱ったらくだをオオカミから守るときにも、こうした行動を取ることがあるそうです。

 それから1年と少したった冬の終わり、赤ちゃんらくだが生まれます。生まれたばかりの赤ちゃんは「ボゥーボゥー」と小さな鳴き声をあげて頭を持ち上げます。それから4本の足を踏ん張って立ち上がります。赤ちゃんがおかあさんらくだのおっぱいを見つけて飲み始めました。おかあさんは「ボオーボオー」と鳴きながら赤ちゃんの体を舐めてあげました。

 この絵本で、らくだの鳴き声を初めて知りました。大人は「ボオーボオー」、まだ幼い赤ちゃんは「ボゥーボゥー」と鳴くそうです。らくだについては、親しみを感じる一方で知らないことがたくさんありました。知識を深めることで、らくだへの親しみもいっそう増して楽しくなると思います。(店主)


らくだのおやこ(かがくのとも2022年9月号)

イチンノロブ・ガンバートル ぶん

津田紀子 やく

バーサンスレン・ボロルマー え


福音館書店

2022年9月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2022年8月23日火曜日

【本の紹介】ならんだよ ならんだね(こどものとも0.1.2. 2022年9月号)




 表紙にたんぽぽが並んでいます。一緒に歌っているのかな? おしゃべりしているのかな?

 表紙をめくると、どんぐりが全員集合! 横一列に並んで、これから何かはじまるのかな?

 作者の松永悠一郎さんは、何かが並ぶことで「そこに小さな物語が生まれます」といっています。不思議だけど、その通り。どんな物語なのか、それは一人ひとり違っていてもよいのです。

 そして松永さんは、「その物語に触れたわたしたちの心をあたたかい気持ちでやさしく満たしてくれるように感じます」と言葉を重ねます。そんな思いが大勢の人に伝わることを願い、この絵本が作られたように思います。


ならんだよ ならんだね(こどものとも0.1.2. 2022年9月号)

松永悠一郎 さく


福音館書店

2022年9月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2022年8月9日火曜日

夏休みをいただきます。




 くわのみ書房は夏休みをいただきます。8月7日(日)から22日(月)までお休みします。(店主)

2022年8月6日土曜日

【本の紹介】戦争が町にやってくる




 ロンドは素敵な町です。誰もがロンドの暮らしを楽しんでいます。

 中でもダーンカ、ファビヤン、ジールカの3人は心からロンドの町を愛していました。3人は普通の人間ではなく、別々の不思議な生き物です。ロンド中の人たちが、3人のことを知っていました。

 それは突然のことでした。あたりが静まりかえり、不安そうな声が町に広がっていきました。戦争が町にやってきたのです。不思議な3人は町を必死に守ろうとします。町中の人たちも力を合わせます。

 平和への願いを込めた物語が洗練された絵で描かれています。私たちは残念ながら、未だに私たちが暮らす世界から戦争を無くすことができません。この絵本はウクライナの絵本作家が作りました。原書の発刊は2015年。今年2022年に始まった、ロシアによるウクライナ侵攻よりかなり前であることに驚きを禁じ得ません。(店主)


戦争が町にやってくる

ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシブ 作

金原瑞人 訳


ブロンズ新社

2022年6月25日発行

定価:1600円+税

2022年8月5日金曜日

【本の紹介】くみたて




 表紙の写真はブランコです。でも、このブランコ、何か変です。よく見ると洗濯バサミで出来ています。

 ページをめくると、歯ブラシで街灯を作ったり、眼鏡のフレームがプールになったり。これはいったい何でしょう?

 作者の田中達也さんはミニチュア写真家、そして見立て作家として活躍されています。私たちが身の回りで普段使いしているものを別のものに見立て、ミニチュアのアート作品として発表しています。

 この絵本は田中さんのアート作品で構成しました。ミニチュアの視点で日常にあるものを組み立て、別の世界を創り上げています。その不思議な世界の魅力をたっぷり味わってください。(店主)


くみたて

作 田中達也


福音館書店

2022年6月5日発行

定価1540円(本体1400円+税10%)

2022年8月4日木曜日

【本の紹介】ゆかしたのワニ




 ワニと子どもの交流を描いた絵本です。ワニは子どもが住んでいる家の床下で暮らしています。

 子どもは夜になると、一人で床下に向かいます。ワニの歯磨きをするためです。長靴を履いて、頭に懐中電灯を付けて、バケツを手に持って行きます。

 ワニの歯磨きですから、慎重に事を運ばなくてはなりません。でも、腰からぶら下げた袋に入れた七つ道具があれば大丈夫。準備万端で不測の事態に備えます。

 ほのぼのとした絵から、ワニと子どもの信頼感が伝わります。愛情を持ってワニに接する子どもの成長も感じさせます。(店主)


ゆかしたのワニ

ねじめ正一 文

コマツシンヤ 絵


福音館書店

2022年5月15日発行

定価990円(本体900円+税10%)

2022年8月3日水曜日

絵本作家の花山かずみさんと「絵本の茶話会」を開催します!




 くわのみ書房は、絵本作家の花山かずみさんをゲストにお招きして「絵本の茶話会」を開催します。これまで多数の絵本を出版された花山さん。今年は「スタコラサッサ」(こぐま社)、「ねこまたえん」(こどものとも2022年7月号、福音館書店)と発刊が続きました。今回の茶話会では主に「ねこまたえん」の制作にまつわるお話をたっぷりお聞きします。貴重な原画も見せていただく予定です。

 会場は、京成大久保駅近くのカフェギャラリー、Art Space Cafe PaPa(アートスペース カフェパパ) を使わせていただくことになりました。穏やかな空気が流れる清楚な空間で、美味しいケーキとコーヒー、紅茶をいただきながら、花山さんとのおしゃべりも楽しんでいただけます。どうぞお気軽にご参加ください。(店主)


■ゲスト:花山かずみさん(絵本作家)

■日 時:2022年9月25日(日)午後2時~4時

■会 場:Art Space Cafe PaPa(アートスペース カフェパパ、https://cafepapa.info)

■参加費:2000円 ※ケーキセット付き

■定 員:10人


〈お問い合わせ・お申し込み〉

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(SNSでも受け付けます)

【本の紹介】はっぴーなっつ





 新しい季節が訪れると、私たちはいつもウキウキしてしまいます。そんな幸せな気分を多くの人に伝える絵本です。

 一人の子どもが季節のナビゲーターを務めてくれます。研ぎ澄まされた感覚で季節の移ろいを感じているようですが、あくまで自然体です。

 春は黄、夏は青、秋は赤、そして冬は白。ベースになる色はそれぞれ異なりますが、色彩豊かな絵に目を見張ります。

 子どもと一緒に絵本の世界を自由に飛び回りましょう。季節ごとに新しく生まれ変わる自分を見出せるかもしれません。(店主)


はっぴーなっつ

新井良二


ブロンズ新社

2022年3月25日発行

定価:本体1400円+税

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...