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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2024年3月28日木曜日

【本の紹介】イヌワシつかいのエルジャン



 モンゴルの高地に住む子どもの成長を描いた絵本です。そこではイヌワシを使う狩りが古くから行われていました。子どもの「エルジャン」は父親に習い、イヌワシつかいへの道を歩み始めます。
 お話はイヌワシのヒナを捕まえに行くところから始まります。イヌワシをヒナから育てあげ、狩りができるように訓練するのです。

 エルジャンと父親が高い岩山から連れてきたイヌワシのヒナは「サルコス」と名付けられました。黄色い目という意味です。サルコスは綺麗な黄色い目を持っていました。サルコスがエルジャンの家に来てから1年が経とうとしたころ、いよいよ狩りの訓練が始まります。エルジャンはサルコスと一緒に成長し、一人前のイヌワシつかいになっていくのです。

 モンゴルの西の大地に暮らす、カザフと呼ばれる人々のお話です。そこでは雄大な山々を背景に、私たちよりはるかに大きなスケールで生活を営んでいるように思います。この絵本はカザフの人々の暮らしも爽快に描きました。(店主)


イヌワシつかいのエルジャン

イチンノロブ・ガンバートル 文

バーサンスレン・ボロルマー 絵

津田紀子 訳


あかつき教育図書

2023年7月30日発行

定価1760円(本体1600円)

2024年3月23日土曜日

【本の紹介】ぽとん ケーキ ぱくっ

 

 音が見えてくる絵本です。音がダンスをしているようにも見えます。

 ダンスのお相手は生クリームです。「ぽとん」と絞り出されたことを皮切りに、いろいろなダンスのステップが描かれます。

 苺が「すとん」と落ちてきて、出来上がったのはショートケーキ! 美味しそうなケーキに「ぱちぱち ぱちぱち」と拍手も起こります。

 お話はほぼオノマトペだけで構成しました。絵は淡いピンクが主体の色使いで華やかです。微妙な色のグラデーションもあり、繊細な仕上がりになりました。最後は子どもがケーキを「ぱくっ」といただいてにっこり。食べすぎないようにね!


ぽとん ケーキ ぱくっ

オオノ・マユミ


講談社

2024年2月27日発行

定価:本体1200円(税別)

2024年3月22日金曜日

【お知らせ】「お花見散歩 2024」の日程を変更します!

 

 先にお知らせしました「お花見散歩2024」の日程を変更します。桜の満開が想定より遅れそうなので延期することにしました。あらためて、以下のようにご案内します。


 くわのみ書房は今年も「お花見散歩」を企画しました。すっかり春めいてきました。のんびりお花見散歩しませんか? 事前のお申し込みは無用です。


2023年4月4日(木) 午前12時(正午)スタート!


集合場所:くわのみ書房

参加費 :無料(食べ物・飲み物代は各自でご負担ください)


※雨天中止・事前のお申し込み無用


 くわのみ書房から藤崎森林公園を経由し、鷺沼城址公園に向かいます。途中、コンビニエンス・ストアで食べ物・飲み物を参加者各自の負担で購入します。鷺沼城址公園でお花見の後、適宜解散します。どうぞお気軽にご参加ください。(店主)


〈お問い合わせ〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

2024年3月15日金曜日

【ご案内】村上春樹の絵本を読む会 vol.9

 


 くわのみ書房は「村上春樹の絵本を読む会 vol.9」を4月5日(金)に開催します。作家・村上春樹による翻訳絵本を楽しみましょう。

 村上春樹が手がける数多くの翻訳絵本から、今回は1989年8月に出版された『名前のない人』(河出書房新社)を読みます。飲み物とお菓子付き。お気軽にご参加ください。


■読む本:

『名前のない人』(クリス・ヴァン・オールズバーグ絵と文、村上春樹訳、河出書房新社)


■日 時:2024年4月5日(金)午後6時~7時

■会 場:くわのみ書房

■参加費:500円 ※飲み物とお菓子付き

■定 員:4人


〈お問い合わせ・お申し込み〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

2024年3月14日木曜日

【ご案内】お花見散歩 2024




 くわのみ書房は今年も「お花見散歩」を企画しました。すっかり春めいてきました。のんびりお花見散歩しませんか?


2023年3月29日(金) 午前12時(正午)スタート!

※雨天中止・事前のお申し込み無用


集合場所:くわのみ書房

参加費 :無料(食べ物・飲み物代は各自でご負担ください)


 くわのみ書房から藤崎森林公園を経由し、鷺沼城址公園に向かいます。途中、コンビニエンス・ストアで食べ物・飲み物を参加者各自の負担で購入します。鷺沼城址公園でお花見の後、適宜解散します。どうぞお気軽にご参加ください。(店主)


〈お問い合わせ〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

2024年3月13日水曜日

【本の紹介】くさぶえあそび(かがくのとも2024年4月号)


 草笛のやり方を教えてもらえる絵本です。草笛は店主も子どものころ、よくやりました。

 一口に草笛といっても、いろいろなやり方があります。どの植物を使うかで、草笛の方法も変わります。

 自分の家の庭、近所の公園や原っぱなど、多種多様な植物があり、草笛に使える葉っぱや茎などを提供してくれます。季節によって見かける植物も変化します。草笛は季節の移り変わりも感じさせます。

 草笛を吹けば、お友だちも寄ってきます。この絵本で草笛遊びをする子どものところにも、お友だちが集まってきました。(店主)


くさぶえあそび(かがくのとも2024年4月号)

井上大成 ぶん

中田彩郁 え


福音館書店

2024年4月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)

2024年3月12日火曜日

【本の紹介】ごはんだよ! だんごむし(ちいさなかがくのとも2024年4月号)




 お馴染みのダンゴムシと、もっと仲良しになれる絵本です。ダンゴムシの好きな食べ物を探ります。

 お家の庭先でしょうか。子どもがダンゴムシを捕まえます。

 透明な容器に土を入れて、ダンゴムシも入れました。落ち葉を隠れ家にします。しばらくすると落ち葉を食べ始めています。美味しいのかな? 次の日の朝、落ち葉は食べられて穴だらけになっていました。

 人参やさつまいもも大好きみたい。でも、子どものおやつのビスケットはあまり食べないようです。いろいろな食べ物を試してみましょう。ダンゴムシを通じて、命の不思議を感じます。(店主)


ごはんだよ! だんごむし(ちいさなかがくのとも2024年4月号)

石橋真樹子 さく


福音館書店

2024年4月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)

【本の紹介】あさいち




 この絵本の売り上げの利益相当分は、能登半島地震災害義援金として日本赤十字社に寄付されることになっています。


 石川県の輪島朝市の活気にあふれたようすを描いた絵本です。季節は冬。厳しい寒さの中で人々が集います。

 海でとれたもの、畑でとれたものが朝市に並びます。どれもその日にとれたばかりで新鮮そのもの。

 朝市はいわば社交の場です。売る人、買う人が楽しいおしゃべりを交わします。この絵本は、朝市で聞こえてくる言葉をそのまま文章にしています。

 寒そうな中、人々の温もりが伝わります。朝市は人と人の命をつなげる場でもあるようです。


 今年2024年の1月1日に発生した能登半島地震に伴い、輪島朝市の場であった朝市通りでは大規模な火災が起こり大きな被害を受けました。輪島朝市を描いたこの絵本は、福音館書店の「かがくのとも」1980年1月号として発刊され、1984年にハードカバー化されました。今回の地震発生を受け、被災地復興の願いを込めて復刊されることになりました。(店主)


あさいち

え=大石可久也

かたり=輪島・朝市の人びと


福音館書店

1984年4月2日発行

定価1,100円(本体1,000円+税10%)


2024年3月9日土曜日

【本の紹介】いい はが はえる おまじない(こどものとも2024年4月号)


 子どもの歯が抜けて大人の歯に生え変わる。誰もが経験することですが、何だか不思議で不安に感じることもあるでしょう。そんな不安な気持ちを無くすためのおまじないがあります。

 この絵本はゆうとの歯が抜けたところから始まります。向かいの家で暮らすおばあちゃんに知らせに行くと、上の歯が抜けたときは家の縁の下、下の歯が抜けたときは屋根の上に投げると教えてくれました。「ねずみのような じょうぶな はに なーれ」といいながら投げるのです。

 でも、そのあと歯はどうなるの? ゆうとが気にしていると、おばあちゃんは「こんやは ここに とまっていくと いいよ」といってくれました。夜になると、何やら音が聞こえてきます。白いねずみが、マッチ箱を太鼓のように叩きながらゆうとの布団に上ってくるのです。ねずみは自分のことを「ふくねずみ」と呼び、「はが ぬけた こどもの ために おまじないをするのが しごとなんだ」と話します。おまじないをするため、ふくねずみがゆうとを連れて行った場所には…。


 おばあちゃんは、ふくねずみのことを知っていたのかな? 抜けた歯を縁の下や屋根の上に投げる行為は店主にもお馴染みですが、皆さんはいかがでしょう。(店主)



いい はが はえる おまじない(こどものとも2024年4月号)

まるやまあやこ


福音館書店

2024年4月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)

2024年3月8日金曜日

【本の紹介】うちのほうが すごいんやで!(こどものとも年中向き2024年4月号)

 



 自慢話が止まらなくなった子どもたちを描いた絵本です。どんどんエスカレートするお話に、子どもたちは共感し、大人たちはハラハラすることになります。

 保育園でお迎えを待っている二人の子ども。それぞれ、おとうさんやおかあさんの自慢話が始まります。

 たっくんのお父さんは走るのが速く、運動会ではいつも一等賞。なっちゃんのおかあさんだってすごい。この間の遠足のとき、自転車でバスを追い越して、なっちゃんが忘れたお弁当を持ってきてくれました。おやおや、この先はお話がだんだん怪しくなり始めます。子どもたちが生み出すほら話をお楽しみください。

 子どもたちのお迎えを待つ間の不安な心を思うと、大人としては少し切なくもなります。一方で、おとうさんやおかあさんが大好きな気持ちが伝わり、嬉しくなります。(店主)


うちのほうが すごいんやで!(こどものとも年中向き2024年4月号)

鍋田敬子 さく


福音館書店

2024年4月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)

2024年3月6日水曜日

 


【本の紹介】でておいで(こどものとも0.1.2. 2024年4月号)


 赤ちゃんを愛おしく思う気持ちにあふれた絵本です。この絵本を読んであげれば、赤ちゃんもそうした大人の気持ちをしっかり受けとめられると思います。

 白い布はタオルケットでしょうか。何やら隠れていて、もぞもぞ動いています。

 最初に出てきたのは、ほわほわの髪の毛。続いておめめやおはな、おくちがが出てきて、赤ちゃんが笑顔を見せてくれました。

 もちろん、赤ちゃんはそこに止まることなく、生命のエネルギーを全身で表します。大人もそのエネルギーをしっかり受けとめてあげましょう。(店主)


でておいで(こどものとも0.1.2. 2024年4月号)

阿部結


福音館書店

2024年4月1日発行

定価460円(本体418円+税10%)

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...