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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2018年8月12日日曜日

【本の紹介】すてきなタータンチェック(たくさんのふしぎ2018年9月号)




 タータン・チェックといえばイギリスの代表的な布地の柄です。タータン・チェックに魅せられたこの絵本の作者の奥田実紀さんがその謎に迫ります。絵を担当された穂積和夫さんはメンズファッションのイラストでお馴染みの方です。穂積さんのかっこいいイラストもお楽しみください。
 「赤毛のアン」が愛読書だという奥田さんは、アンに導かれて留学したカナダからタータン・チェックの歴史の紐解きを始めます。カナダはヨーロッパの国々から渡った移民が作り上げた国です。イギリスのスコットランド出身の移民も多く、そうした人々がカナダで独自のタータン・チェックを作りました。
 タータン・チェックはスコットランドの民族衣装から発展したものでした。イギリスはスコットランドのほか、イングランドやウェールズ、北アイルランドという4つの国がまとまってできあがった国です。どうしてスコットランドの民族衣装からイギリスを代表する柄が生まれたのでしょう。タータン・チェックを知ることは、イギリスの歴史を知ることでもあります。
 実は、「タータン・チェック」という呼び名は日本だけのもので、海外では単に「タータン」と呼んでいるそうです。歴史を学べば、タータンの楽しみもいっそう深まります。(店主)

すてきなタータンチェック(たくさんのふしぎ2018年9月号)
奥田実紀 文
穂積和夫 絵

福音館書店
2018年9月1日発行
本体667円+税

2018年8月11日土曜日

【本の紹介】ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?




 雨が降ってきました。動物たちはだいじょうぶでしょうか? もちろん、へっちゃらです。お気に入りの傘があります。
 ねずみさんの傘は小さなきのこ。うさぎさんには大好きなにんじんの傘があります。喧嘩をしていたたぬきさんときつねさんも、一つの傘に入って仲直りできたようです。
 雨の音も楽しく聞こえます。「ぽつぽつぽつ」や「ぱらぱらぱら」「さらさらさら」はやさしい雨。強く降ったら「ざあざあざあ」。日本語は表現豊かです。
 細密画の動物たちがとてもかわいらしい表情を見せてくれます。まるで本当の動物たちと会話をしているような気持ちになる絵本です。(店主)

ぽつぽつぽつ だいじょうぶ?
しもかわらゆみ

講談社
本体1300円+税
2017年6月14日発行

2018年8月10日金曜日

【本の紹介】おやすみなさい トマトちゃん




 アニータはトマトが嫌いです。食べたくないと駄々をこねています。「トマトをもって あっちに いってなさい」といったのは、たぶんママ。「ぜんぶ たべおわるまで でもどってきちゃ だめよ!」だなんて、さあたいへんなことになりました。
 アニータはトマトと一緒に、自分の部屋に行ったようです。トマトとおかあさんごっこを始めます。トマトちゃんと呼んでかわいがるアニータに、少しずつ変化が訪れます。
 食べ物は自分の身体の一部になるものです。美味しく食べられる物には愛情も湧いてきます。アニータもトマトに対し、ひとまわり大きな愛情を感じられるようになったのかもしれません。アニータの成長を感じます。
 この絵本は線画と写真のコラージュで描かれています。線画のアニータと、真っ赤に熟れた写真のトマトの対比が鮮やかです。無駄のないシンプルな構成ですが、広がりを感じさせる絵です。とてもお洒落な絵本に仕上がりました。(店主)

おやすみなさい トマトちゃん
エリーザ・マッツォーリ 文
クリスティーナ・ペティ 絵
ほしあや 訳

きじとら出版
本体1400円+税
2018年7月31日発行

2018年8月9日木曜日

【おすすめの一冊】風が吹くとき




 8月6日は広島、そして8月9日は長崎の「原爆の日」です。1945年のこれらの日、日本に原子爆弾が落とされ、多くの人々がその犠牲となりました。
 原子爆弾などの核兵器は桁外れの死者を出すだけでなく、残った被爆者を長い間、苦しめることになります。私たちは核兵器による悲劇を二度と繰り返すことのないように誓いました。一方で、核兵器への恐怖に基づく核抑止論は完全に否定されることなく継続し、核廃絶はまだ実現することができません。
 それでも希望はあります。国際条約の核兵器禁止条約が2017年7月、国連で採択され、批准国が50カ国に達してから90日後に発効することになっています。この条約の成立に貢献したことで国際NGOの「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が2017年のノーベル平和賞を受賞したことも記憶に新しいところです。ただ、残念なことに核保有国やその同盟国はこの条約への参加を表明していません。日本も、唯一の被爆国でありながら、同様な姿勢です。
 「風が吹くとき」のオリジナルは1982年にイギリスで出版されました。35年以上も前のことです。世界的なベストセラーになったこの絵本が描いた状況は、悲しいことに今も続いているといってよいかもしれません。核兵器や戦争のこと、そして平和について考えるきっかけになればとも思い、今日はこの絵本を紹介せさていただきます。(店主)

風が吹くとき
レイモンド・ブリグズ さく
さくまゆみこ やく

あすなろ書房
本体1600円+税
1998年9月30日発行

2018年8月8日水曜日

【本の紹介】ほしをさがしに




 すっかり葉が落ちた森から、一匹のねずみが冬の夜空を見上げています。流れ星を見つけて、仲良しのもぐらが教えてくれたことを思い出しました。「ながれぼしは ねがいを かなえてくれるんだよ」
 翌朝、ねずみは雪に残された足跡に気づきます。昨日の流れ星がぽんぽんと跳ねたあとに違いないと思ったねずみが、そのあとを追いかけます。星を探すねずみに、仲間たちもだんだん増えていきます。
 森の動物たちを細密画で生き生きと描いた絵本です。動物たちの輝く瞳が読む人をひきつけます。
 ダイナミックな構図が絵本の世界に奥行きと広がりを与えています。雪の日のお話ですが、動物たちのあたたかさにほっとします。(店主)

ほしをさがしに
しもかわらゆみ

講談社
本体1400円+税
2017年11月8日発行

2018年8月5日日曜日

モンキー vol.15 が入荷しました!


 文芸誌の「モンキー」voi.15 が入荷しました。特集は「アメリカ短編小説の黄金時代」です。
 翻訳家の柴田元幸さんが編集長を務める文芸誌です。柴田さんは巻頭言の「猿のあいさつ」で今回の特集に関連し、五○年代のアメリカについて次のように述べています。「五○年代の息苦しさがあったからこそ、六○年代の公民権運動の盛り上がり、若者文化の爆発もあった」。
 どうも50年代のアメリカは、豊かではあったけど何かにつけて画一的で、生き方の選択肢はそれほど豊かではなかったらしく、全般的にあまりポジティブに評価されてこなかった。だからこそ柴田さんは、この時代をもっと間近に見たいと思っていたそうです。
 ジョン・チーヴァーという作家はアメリカの50〜60年代の代表的な短編作家で、村上春樹さんが翻訳を手がけていたことから、チーヴァーのいくつかの作品を核に今回の特集が出来上がりました。息苦しい時代の中で創造性を発揮した作家たちの作品をお楽しみください。(店主)

モンキー vol.15 SPRING/FALL 2018

スイッチ・パブリッシング
本体1200円+税
2018年6月15日発行

2018年8月4日土曜日

「母の友」2018年8月号が入荷しました!




 算数や数学がきらいという人は多いと思います。人はなぜ算数や数学を学ぶのでしょうか。「母の友」9月号の特集のテーマは「数のはなし」です。この機会に、少し「数」について考えてみましょう。
 今年3月に92歳の誕生日を迎えた絵本作家の安野光雅さんが元気なお姿を見せてくれます。「はじめてであうすうがくの絵本」でお馴染みの安野さんのインタビュー記事を、この絵本からピックアップしたイラストと一緒にお楽しみください。
 数の数え方について興味深いエッセイを書かれたのは中央大学教授の飯田朝子さんです。鉛筆が1本、本が2冊、車が3台などというように、何かを数えるときには助数詞を使います。当たり前のように使っている助数詞ですが、日本とアメリカではだいぶ事情が異なるようです。
 そのほか、「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(東洋経済新報社)がベストセラーになった国立情報学研究所教授の新井紀子さんのインタビュー記事は読み応え十分です。「アリになった数学者」(「たくさんのふしぎ」2017年9月号)で私たちを不思議な世界に導いてくれた在野の数学者研究者の森田真生さんもエッセイを寄稿されています。どうぞ、お手に取ってご覧ください。(店主)

「母の友」2018年9月号

福音館書店
本体505円
2018年9月1日発行