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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2020年10月31日土曜日

八千代市の緑が丘図書館で絵本作家・宮田ともみさんの展示開催中!



 千葉県八千代市の緑が丘図書館で絵本作家・宮田ともみさんの展示が始まりました。宮田さんの絵本づくりのプロセスを分かりやすく解説します。

 展示のテーマは「児童文学展示 絵本作家 宮田ともみさん えほんができるまで」。宮田さんがこれまでに手掛けた「ポッチとノンノ」(ひさかたチャイルド)「ちっちゃなてんし」(アリス館)「ゆきのあかちゃん」(同)の3冊の絵本を取り上げ、作家の作品にかける想いと完成までの過程を紹介します。

 宮田さんが絵本づくりいかけたこだわりの一端も明らかにされます。絵本作家のこだわりを知ることで、絵本に対する理解もいっそう深めることができます。展示は宮田さんへのインタビューをもとに構成しました。図書館スタッフがインタビューの内容を上手に整理してコンパクトにまとめています。実は、このインタビューはくわのみ書房で行われました。

 展示は10月16日(金)から11月27日(金)まで、八千代市立緑が丘図書館3階一般室で開催中です。みなさま、どうぞご覧ください。(店主)

2020年10月29日木曜日

チバテレ番組の取材を受けました!


 チバテレ(千葉テレビ放送)で放送中の番組の取材を受けました。毎週日曜日、昼の12時から12時30分まで放送する「お昼の怪傑! TV」にくわのみ書房も登場します。同番組の「怪傑パワーズ」というコーナーで紹介されるそうです。タレントで千葉県議会議員のプリティ長嶋さんと、吉成庸子さんをはじめとする千葉おかみさん会の方々が訪れ、にぎやかな取材になりました。放送日は2020年12月上旬になるようです。お楽しみに!

2020年10月28日水曜日

発刊間近の「美爆音! ぼくらの青春シンフォニー」、出版社からパネルが届きました!


 習志野高校を舞台に吹奏楽部の仲間たちとコンクールの頂点を目指す一人の少年を描いた「美爆音! ぼくらの青春シンフォニー 習志野高校吹奏楽部の仲間たち」は11月16日発売予定です。くわのみ書房に出版社からパネルが届きました。

 習志野市に生まれ育った少年ハルカが吹奏楽にのめり込み、やがて名門といわれる習志野高校吹奏楽部で活躍する物語です。習志野高校以外に、習志野市内の第二中学校、第四中学校、東習志野小学校、大久保小学校、屋敷小学校なども登場するようです。

 ハルカにはモデルがいます。習志野高校吹奏楽部2019年度部長の酒井悠歌(さかいはるか)さんです。東習志野小学校、習志野第四中学校から習志野高校に進学しました。ハルカの小学4年から高校卒業までのリアルな成長ストーリーをお楽しみください。

 小学生から大人まで、幅広く楽しめる一冊です。くわのみ書房で予約受付中です。(店主)


美爆音! ぼくらの青春シンフォニー 習志野高校吹奏楽部の仲間たち

オザワ部長・著

pon-marsh・絵


岩崎書店

2020年11月16日発売予定

本体1400円+税

2020年10月20日火曜日

【本の紹介】山はしっている


 とても静かな絵本です。静けさの中から、山の生き物の息づかいが聞こえてきます。

 夜が明けて雄大な山並みが見えてきました。早起きの鳥たちが翼を広げ、空に飛び立ちます。山際がバラ色の朝焼けに染まり、山の生き物たちが次々と動き始めます。

 山は生き物たちの営みをすべて見つめ続けてきたと、この絵本は綴ります。山の生き物たちは山に見守られて生きてきたのです。永遠に続くこともあれば、進化することもある。山は知っています。変わることがあっても、変わらないのは、生きることだと。

 山の一日を一編の詩のような文章が描写します。山の自然を光り輝くように描く絵も魅力的です。犬を連れた一人の人間が描かれ、私たちの世界との繋がりを明示していように思います。(店主)


山はしっている

リビー・ウォルデン 作

リチャード。ジョーンズ 絵

横山和江 訳


鈴木出版

2020年3月6日発行

本体1500円+税

2020年10月17日土曜日

習志野高校吹奏楽部を描いた青春小説が発刊! 予約受付中です!!




 吹奏楽の名門校である習志野高校を舞台に、仲間たちとコンクールの頂点を目指す少年の物語が小説になりました。タイトルは「美爆音! ぼくらの青春シンフォニー 習志野高校吹奏楽部の仲間たち」。11月16日から発売します。くわのみ書房で予約受付中です。

 小学4年生から吹奏楽のとりこになり、やがて習志野高校吹奏楽部の部長として活躍した少年の成長を描きます。少年の名は「ハルカ」。習志野市に生まれ育った少年ハルカは吹奏楽にのめり込み、やがて名門といわれる習志野高校吹奏楽部で活躍するようになります。ハルカの小学4年から高校卒業までの9年間の成長ストーリーをお楽しみください。

 ハルカのモデルは、習志野高校吹奏楽部2019年度部長の酒井悠歌(さかいはるか)さんです。東習志野小学校、習志野第四中学校から習志野高校に進学し、「吹奏楽の甲子園」と呼ばれる全日本吹奏楽コンクールで頂点に立つことを夢見るようになりました。習志野市は音楽が盛んな街。そして、習志野市立習志野高校の吹奏楽部はそのシンボル的存在です。「美爆音」と称賛された野球応援、全国レベルのコンクール優勝など、習志野市民だけに止まらず全国の人々から注目を集めています。

 著者は「吹奏楽作家」として活躍するオザワ部長。吹奏楽の素晴らしさを伝える活動を日々展開中です。この作品は半年間の取材に基づき、一人の少年とその仲間たちの汗と涙、出会いと別れ、そして成長の過程をリアルに描きます。部活動を始める小学4年生から大人まで、幅広く楽しめる一冊です。(店主)


美爆音! ぼくらの青春シンフォニー 習志野高校吹奏楽部の仲間たち

オザワ部長・著

pon-marsh・絵


岩崎書店

2020年11月16日発売予定

本体1400円+税

2020年10月15日木曜日

【本の紹介】ミミコがさんぽにでかけたら(こどものとも年中向き2020年11月号)




 ねことたこの、ちょっと奇妙なお話の絵本です。たこは海の中にいる「蛸」のこと。でも、このお話の舞台は普通の街の中です。

 ねこの名前はミミコ。堂々としたねこです。お散歩に出かけると、たこと出会います。

 ミミコが近づくと、たこは逃げてしまいます。どこに行ってしまったのでしょう。たこは、塀に沿った通りや公園、バス停など街中の風景に溶け込み、なかなか見つけることができません。

 たこには擬態という特別な能力があります。擬態とは、体の色などを周囲の物や生物に似せて自分の存在を隠してしまうこと。さあ、この絵本を隅から隅まで探して、たこを見つけましょう。大胆に描かれた絵の中のたこ探しは、簡単ではなさそうです。(店主)


ミミコがさんぽにでかけたら(こどものとも年中向き2020年11月号)

吉岡さやか さく


福音館書店

2020年11月1日発行

本体400円+税

2020年10月13日火曜日

【本の紹介】あるひ あるとき




 作者のあまんきみこさんの自伝的な絵本です。あまんさんがふと思い出した、幼いころのお話を綴ります。

 そのとき、日本は戦争をしていました。あまんさんは中国の大連で暮らしていました。「ハッコちゃん」と名付けたこけしが大切なお友だちでした。ハッコちゃんは、出張で日本に行ったおとうさんが買ってきてくれました。

 夏の暑い日、日本は戦争に負けました。あまんさんの家族は、それからふた冬を中国で過ごします。ハッコちゃんも一緒でした。でも、日本に帰ることが決まったとき、おかあさんはハッコちゃんを連れて行くことはできないと告げます。

 明日は出発という日、あまんさんはハッコちゃんの頭を何回も何回も撫でたあと、おとうさんに手渡します。あまんさんは、そのあとのことは覚えていません。ただ、ストーブの中で、ごうっと炎の音がしたことが記憶に残っているそうです。あまんさんが伝えたいと願ったのは、幼いころの喜びと哀しみ。ささめやゆきさんの温かいタッチの絵を通じて私たちの心に届きます。(店主)


あるひ あるとき

あまんきみこ 文

ささめやゆき 絵


のら書店

2020年7月10日発行

本体1500円+税

2020年10月10日土曜日

【本の紹介】トナカイに生かされて シベリアの遊牧民ネネツ(たくさんのふしぎ2020年11月号)



 シベリアの遊牧民の生活を描く写真絵本です。トナカイとともに暮らす遊牧民から、命を大切に思う気持ちが伝わります。

 ロシア連邦の北に広がる地域はシベリアと呼ばれ、その中のツンドラ地帯にネネツという遊牧民が暮らしています。ツンドラ地帯は木も生えず、作物を収穫することはできません。

 私たちには過酷と思われる環境で暮らすネネツの人々は、トナカイを飼いツンドラの地で生き延びてきました。トナカイは大切な食料となり、またその皮は衣服となります。ネネツの人が暮らすテントはトナカイの皮でつくるので、住居にもなります。トナカイを売って現金収入も得ています。

 作者の長倉洋海さんは海外のグラビア雑誌でネネツの人々を初めて見て「カッコいいな」と思ったそうです。私たちに足りない部分をネネツの人々は備えていると感じたのでしょう。それが何なのか、この絵本を通じて探してみませんか。(店主)


トナカイに生かせれて シベリアの遊牧民ネネツ(たくさんのふしぎ2020年11月号)

長倉洋海 写真・文


福音館書店

2020年11月1日発行

本体700円+税

【本の紹介】かもつれっしゃがゆく(かがくのとも2020年11月号)




 貨物列車が紅葉の住宅地を走る印象的な絵が表紙を飾ります。貨物列車のようすを丹念に描いた絵本です。

 扉のページの「ピィー。けいてきを ならして れっしゃが やってきます」という文章からお話が始まります。付録にある「作者のことば」によると、作者は貨物列車の汽笛に強く心を揺さぶられたようです。

 感傷的な汽笛の音は、作者に郷愁の念を呼び覚ますことになりました。作者は、ただの鉄の塊に過ぎない貨物列車に人間臭い魅力を感じ始め、深い愛情を注ぐようになります。その愛情からこの絵本が生まれました。

 丁寧に描き込まれた絵から、普段は見ることのない貨物列車の行動がよく分かり、興味深く読み進めることができます。今日も日本中を走り回る貨物列車に想いを馳せ、凝り固まった心を開放したいと思います。(店主)


かもつれっしゃがゆく(かがくのとも2020年11月号)

みねおみつ さく


福音館書店

2020年11月1日発行

本体400円+税

2020年10月9日金曜日

【本の紹介】イワンカとマリイカ ブルガリアの昔話(こどものとも2020年11月号)




 ブルガリアの昔話の絵本です。二人の対照的な女の子が、対照的な結末を迎えるお話です。柔らかいタッチの絵が読む人を昔話の世界に引き込みます。

 マリイカは一人ぼっちの女の子。両親を亡くし、お金持ちのお屋敷で働いています。イワンカはそのお屋敷の娘。ふかふかのベッドで寝て、焼き立てのパンを食べています。マリイカは朝から晩まで一生懸命働きますが、こぼれたパンくずしか与えられませんでした。

 ある日、マリイカはそんなお屋敷から逃げ出します。そして、森で熊と出会います。やさしいマリイカは熊から金貨がぎっしり入った壺をもらいました。怠け者で、いじわるなイワンカも森に行って熊から壺を手に入れます。でも、そこに入っていたのは…。

 付録の「編集部だより」は、このお話の面白いところはマリイカがイワンカたちのお屋敷に戻らず独り立ちするところと指摘しています。マリイカは熊からもたった金貨を自分だけのための使うのではなく、困っている人や貧しい人たちを助けながら楽しく暮らし始めるのです。(店主)


イワンカとマリイカ(こどものとも2020年11月号)

八百板洋子 再話

大畑生野 絵


福音館書店

2020年11月1日発行

本体400円+税


2020年10月7日水曜日

【本の紹介】ふくろう ほ、ほう(こどものとも0.1.2. 2020年11月号)



 2羽の子どものふくろうと一緒に遊べる絵本です。ふくろうのかわいい仕草に誰もが微笑んでしまいそうです。

 木の枝に2羽のふくろうがニコニコ顔で並んでいます。「ほう ほう」「ほう ほ、ほう」と鳴いて楽しそう。

 左のふくろうが「くるっ ほう」と首を回しました。すると、右のふくろうも「くるっ ほう」。ふくろうは自由に首を回して私たちをびっくりさせます。

 やがて大きなふくろうが現れます。おかあさんでしょうか。エサもらって2羽のをふくろうは大喜び。ふくろうの一家と幸せな気分になれます。(店主)


ふくろう ほ、ほう(こどものとも0.1.2. 2020年11月号)

飯野和好 さく


福音館書店

2020年11月1日発行

本体400円+税

2020年10月6日火曜日

【本の紹介】「母の友」2020年11月号



 今年は家族揃って家で過ごす時間が増えたのかもしれません。子どもたちと一緒にお話を楽しみませんか。「母の友」11月号は特別企画として「こどもに聞かせる一日一話」をお届けします。

 短い童話を一挙に30話掲載しています。身近にいる大人が生の声で語りかけるひとときは、子どもにとって忘れられない思い出になります。子どもと素敵な時間を共有するよい機会にしてください。

 もう一つの特別企画は「おとなが読みたい 14人のおすすめ14冊」。作家、絵本作家、写真家、詩人、漫画家など、バラエティに富んだ14人がお勧めする本は知らない作品ばかり。刺激的です。

 本が読みたくなる「母の友」11月号。どうぞお手に取ってご覧ください。(店主)


「母の友」2020年11月号


福音館書店

2020年11月1日発行

本体527円+税

2020年10月3日土曜日

リニューアルしたセレクト絵本の棚です!


 くわのみ書房では絵本の読み聞かせの活動をされているユニット、《えほんの木》のお二人にお勧め絵本の棚をつくっていただいています。10月にリニューアルしたセレクト絵本の棚をお楽しみください。

 大人を対象にした絵本の読み聞かせなどを行っている《えほんの木》は宮本由佳理さんと藤岡美保さんの二人組ユニット。「えほんの木セレクト」として選んだ10冊の絵本をまとめて紹介しています。

 今回は「植物」をテーマに棚をつくっていただきました。美しい絵本の数々をお楽しみください。

 この企画はお二人によるポップも楽しんでいただけます。どうぞ店内でじっくりご覧ください。(店主)

【本の紹介】せんそうがやってきた日




 希望があれば、一歩一歩進むことができます。「せんそう」がやってきても、それを押し返しながら前に進むのです。誰もが希望を持って生きていけることを教えてくれる絵本です。

 家族で朝ごはんを食べている場面からお話が始まります。何も変わることのない一日。おかあさんは子どもの鼻にキスをして、子どもは学校に行きます。学校でお昼ご飯を食べたあとに「せんそう」がやってきました。

 遠くからヒューンと音が聞こえてきたと思ったら、突然雷のような音が轟きます。そして、煙と火と大きな音に飲み込まれます。子どもの家があったはずの場所は黒い穴になっていました。子どもはひとりぼっちになりました。

 子どもは「せんそう」から逃げようとします。でも、「せんそう」はどこまでも子どもを追いかけてきます。椅子がないといわれ、子どもは学校に入れてもらえません。毛布にくるまるしかない子どもに、別の子どもが椅子を持ってきてくれました。「せんそう」でひとりぼっちになった子どものみんなに椅子を持ってきてくれたのです。椅子が並ぶ道を、、子どもたちは「せんそう」を押し返しながら一歩一歩進みます。(店主)


せんそうがやってきた日

ニコラ・デイビス 作

レベッカ・コップ 絵

長友恵子 訳


鈴木出版

2020年6月15日発行

本体1500円+税


2020年10月1日木曜日

【本の紹介】かわいいことりちゃん

(表紙画像は作者からご提供いただきました)



 小鳥のオカメインコを愛情たっぷりに描いた絵本です。オカメインコの名前は「ことりちゃん」。表情を上手に捉えた絵から、心の通い合いが伝わってきます。

 卵から生まれたばかりの小鳥の雛は、とても頼りなげな姿をしています。大切に育てると、人に慣れて手乗りの小鳥になります。ことりちゃんもご飯をいっぱい食べて、すくすくと育ちました。

 シンプルな色使いながら、リアリティを感じさせる絵です。ことりちゃんをよく観察して描いたのでしょう。表情や動作が生き生きと描かれています。この絵本は2020年のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展で入選を果たしました。

 ペットとの交流は人の心を豊かにします。命の大切さを知るきっかけにもなると思います。(店主)


かわいいことりちゃん

作 コナツマキコ

絵 コナツコウイチ


ことりちゃん(発行)

ニジノ絵本屋(発売)

2020年8月22日発行

本体1500円+税

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...