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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2023年4月21日金曜日

【本の紹介】どんどんキップ〈新装版〉




 電車に乗るときのわくわく感が伝わる絵本です。ダイナミックな構図の絵は迫力があります。

 どんどんやまの駅長さんから郵便を受け取った子ども。封筒の中に入っていた「どんどんキップ」は、どこまでも電車に乗って行ける切符です。

 さっそくおとうさんと二人で出かけます。電車に乗ったら、もちろん一番前で「しゅっぱつ しんこう!」。踏切を通過したり、かっこいいクルマと並んで走ったり、電車は風を切ってどんどん早く進みます。次々と変化する景色も楽しめます。

 この絵本が描く電車の風景はちょっとレトロ。駅の改札口では切符にハサミを入れています。今はICカードやスマホが切符の代わりの役目を果たすことが多くなりました。便利になりましたが、一枚一枚の切符が醸し出すわくわく感も忘れ難いものですね。(店主)


どんどんキップ〈新装版〉

ミノオカ・リョウスケ 作・絵


鈴木出版

2007年3月10日発行

2021年3月9日新装版発行

定価[本体1,200円]+税

2023年4月13日木曜日

【本の紹介】種から布をつくる(たくさんのふしぎ2023年5月号)




 この絵本の作者の白井仁さんは染織家です。染織家は布を作ることが仕事です。白井さんは、植物の種から布を作ってしまいます。この絵本で白井さんの布づくりをご覧ください。

 白井さんが作る布は、ワタからできています。白くてふわふわの、あのワタです。

 ワタは、ワタの木になる実です。ワタの木を種から育て、その実を収穫することができます。収穫したワタから糸を作ります。糸を染めて色付けします。白井さんは植物の葉っぱや枝、木の川や根っこや実を使って糸に色を付けています。

 こうしてできあがった糸を使って布を織り始めます。白井さんは手と足で動かす手織機で布を作ります。布を織り上げる作業は白井さんにとって、この上ない楽しい時間だそうです。種からはじめる布づくりでは、時間がゆっくり流れていきます。(店主)


種から布をつくる(たくさんのふしぎ2023年5月号)

白井仁 文

熊谷博人 絵

島田耕希 写真


福音館書店

2023年5月1日発行

定価770円(本体700円+税10%)

【本の紹介】きょうりゅうのしっぽ(かがくのとも2023年5月号)




 恐竜の尻尾を解説する絵本です。恐竜にはいろいろな種類があり、尻尾の役割もそれぞれ異なります。

 この絵本で詳しく取り上げているのは5種類の恐竜です。草食恐竜は体全体が大きく、肉食恐竜はとくに大きな頭と顎を持っています。鎧のような硬い鱗で覆われていた恐竜やときどき水の中で生活する恐竜、鳥のように尾羽をもった恐竜もいます。

 尻尾の形はみんな個性的。自分を敵から守ったり、餌を取るために役立てたり、体を動きやすくしたり、おすがめすの気を引いたりするなどの役割を果たします。生き残りを図るため、恐竜たちは自分たちの個性に合わせて尻尾を役立たせているのです。

 恐竜が地球に暮らしていたのは6600万年以上も前の大昔。実際に見ることはできません。でも、私たちにとって恐竜は、想像に手助けしてもらいながら、とても身近な存在になっています。(店主)


きょうりゅうのしっぽ(かがくのとも2023年5月号)

大島英太郎 さく


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年4月12日水曜日

【本の紹介】たんぽぽ ぽぽぽん!(ちいさなかがくのとも2023年5月号)




 たんぽぽは私たちにとって身近な花の一つです。この絵本でたんぽぽの不思議に触れてみましょう。

 原っぱで一面に咲いたたんぽぽ。でも、夕方になると、みんな花を閉じてしまいました。

 がっかりした子どもは「たんぽぽ ねむっちゃったのかな?」。すると、おとうさんは「あさになったら もういちど きてみようか。たんぽぽたち おきているかもしれないよ」と応えます。

 さて、次の日の朝。今度はおかあさんも一緒です。3人で原っぱに行くと…。柔らかいタッチの絵から春の光の優しさも感じられます。(店主)


たんぽぽ ぽぽぽん!(ちいさなかがくのとも2023年5月号)

中村文 ぶん

川上和生 え


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年4月7日金曜日

【本の紹介】おやすいごようです(こどものとも2023年5月号)




 この絵本の主人公は針金です。さて、どんなお話になるのでしょう。1本の針金を表情豊かに描いた絵も見事です。

 大工さんの道具箱に入っていた「はりがねくん」。今日は出番が無さそうだと、大工さんに置いていかれてしまいました。はりがねくんは、ぷんぷん怒っています。「ぼく、いつだって やくにたつはずだ」

 それで、はりがねくんは誰かの役に立つために出かけることにします。はりがねくんの細い体は自由自在。ボールのように丸まってころころ転がって行くと、子どもが帽子を高い木の枝に引っ掛けて泣きそうにしています。はりがねくんはぐるぐる渦を巻いたバネのようになり、「ぴょん ぴょん ぴょーん」と飛び上がって帽子を取ってあげました。

 困っている人がいれば助けてあげるはりがねくん。頼りになりますね。最後に助けてもらったあの大工さんも「やっぱり、はりがねは やくにたつな」。はりがねくんは「えへん」と胸を張っていいました。「おやすいごようです」(店主)


おやすいごようです(こどものとも2023年5月号)

林原玉枝 文

及川賢治 絵


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年4月6日木曜日

【本の紹介】ミミちゃんはどこ?(こどものとも年中向き2023年5月号)




 猫の喧嘩を描いた絵本です。兄妹猫のタンタンとミミが喧嘩しているところからお話が始まります。

 喧嘩の後、へそを曲げたお兄さん猫のタンタン。「ひとりで あそんだほうが たのしいもん」と意地を張りますが、やっぱり妹猫のミミちゃんと一緒がいいみたい。

 タンタンはどこかに行ったミミちゃんを探し始めますが、なかなか見つかりません。「ミミちゃんはどこ?」と家中を探し回るタンタン。きっと誰もが応援したくなります。

 シンプルな線で描かれた猫が生き生きと動き始めます。喧嘩するのは仲良しのしるし。喧嘩相手がいるって、いいですよね。(店主)


ミミちゃんはどこ?

松田奈那子 さく


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年4月5日水曜日

【本の紹介】ぴよぴよ ぴっぴっぴー(こどものとも年少版2023年5月号)




 かわいいひよこたちが春のお散歩を楽しみます。ひよとたちと一緒に、元気いっぱいになれる絵本です。

 お日さまがキラキラ輝く空の下、ひよこの「ぴよこ」がお散歩中。草むらから「ぴーたろう」、チューリップのお花畑から「ぴのん」も飛び出して、3羽一緒にお散歩です。

 すると、大きなバケツがありました。中から「ごそごそ かたかた」と音がします。「いったい なんだろ なんだろね?」。ひっくり返してみると…。

 明るい色を組み合わせた絵にウキウキします。リズミカルな文章は声に出して楽しみましょう。(店主)


ぴよぴよ ぴっぴっぴー(こどものとも年少版2023年5月号)

にしむらあつこ さく


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

2023年4月4日火曜日

【本の紹介】ぷーん!(こどものとも0.1.2. 2023年5月号)




 飛行機の絵本です。真っ赤な機体が鮮やかです。

 飛行機はプロペラ機です。「ぷるる ぷるる ぷる ぷる ぷる」とプロペラが回り始め、「ぷる ぷる ぷる ぷる ぷーん!」と飛んでいきます。

 プロペラ機だから空をゆっくり飛んでいきます。とりさんに会ったり、家や富士山を眺めたり、雲の中に飛び込んだで雨に降られたり。速すぎないのがいいみたい。

 時間がゆっくり流れていくことを感じる絵本です。子どもと一緒に、大人も楽しみましょう。(店主)


ぷーん!(こどものとも0.1.2. 2023年5月号)

こかぜさち ぶん

わきさかかつじ え


福音館書店

2023年5月1日発行

定価440円(本体400円+税10%)

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...