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絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2024年4月24日水曜日

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

 


 この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。

 名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッキリ」。これはチョッキリの仲間の「ハイイロチョッキリ」が持つ習性です。

 この写真絵本は多種に渡るチョッキリの生態を紹介します。チョッキリの仲間は草木に卵を産みつけるのですが、ハイイロチョッキリのように木の実に産むもののほか、葉にそのまま産む、葉を巻いて産む、茎に産むなど、種類によっていろいろ。作者は、葉を巻くチョッキリに興味津々のようです。

 卵を産みつけるため葉を巻いたものを「揺籃(ようらん)」といいます。チョッキリは葉に切り込みを入れたりしながら器用に巻いていきます。揺籃はそれぞれ特徴があり、作者ならずとも惹きつけられます。(店主)


チョッキリ 草木を切って子育てする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

藤丸篤夫 文・写真


福音館書店

2024年5月1日発行

定価810円(本体736円+税)

2024年4月19日金曜日

【ご案内】子どもの本のろうどく会 vol.9





 くわのみ書房は「子どもの本のろうどく会 vol.9」を開催します。「子どもに語る アンデルセンのお話」(こぐま社)の中からお話を一つ、くわのみ書房のスタッフが声に出して読みます。子どもだけでなく、大人の方もお気軽にご参加ください。


■日 時:2024年5月4日(土)午前11時~11時30分

■会 場:くわのみ書房

■対 象:子どもと大人

■参加費:無料


※事前のお申し込みは不要です。


〈お問い合わせ〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

2024年4月18日木曜日

【本の紹介】ならべかえ ーましかくのへんしんー(かがくのとも2024年5月号)



 パズル遊びの絵本です。ましかくを簡単な形に切り分けて複数の部品を作り、それらを並び替えていろいろな形に作り替えます。

 この絵本では、ましかく、つまり正方形の折り紙を使います。まず正方形を2つに切って三角形を2つ作ります。2つの三角形だけでも、それらを組み合わせればれば、正方形が大きい三角形や斜めの四角形に変身します。

 三角形の1つをさらに切って、2つの小さい三角形にしましょう。三角形が3つになりました。すると、もっといろいろな形を作ることができます。さあ、何ができるかな。このパズル遊びは、一般にシルエットパズル、あるいはアンカーパズルと呼ばれているそうです。

 いろいろあるシルエットパズルの中で有名なのは「タングラム」と呼ばれるパズル。正方形を7つの部品に切り分けて、それらの組み合わせでいろいろな形を作って遊びます。木製のものをよく見かけます。シルエットパズルは、単純に見えますが、なかなか奥深い遊びです。子どもも大人も一緒に楽しめます。(店主)


ならべかえ ーましかくのへんしんー

瀬山士郎 さく

青柳幸永 え


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

2024年4月17日水曜日

【本の紹介】さくのうえに(ちいさなかがくのとも2024年5月号)




 さわやかな風に誘われて、誰もがお出かけしたくなる季節です。そんな気分がいっそう盛り上がる絵本です。

 子どもたちがお散歩で公園にやってくるところからお話が始まります。子どもたちは遊歩道の柵の上で何か動いているものを見つけます。シャクトリムシです。バッタもいました。

 柵の上は虫たちと人との出会いの場。子どもたちはいろいろな虫と遭遇します。柵は、虫たちが暮らす木々や草むらと人間が使う歩道の境界にあり、両者の出会いにぴったりの場所になるそうです。

 柵の上の生き物観察を楽しみましょう。そこではたくさんの虫たちもお散歩を楽しんでいます。(店主)


さくのうえに(ちいさなかがくのとも2024年5月号)

山口てつじ さく


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

2024年4月16日火曜日

【本の紹介】ステッドのホテル(こどものとも2024年5月号)




 爽快なお話です。カンガルーのステッドがスーパーマンみたいに大活躍します。一つひとつ丁寧に描かれた見開きページの絵は、ダイナミックでまるで映画の場面を観ているようです。

 丘の上の小さなホテル。そこはステッドのホテルです。さあ、また新しい一日が始まります。ステッドはコーヒーを飲みながら今日のお客様を確かめるとホテルの見回りに出かけます。

 屋上ではハリネズミのハリーさんが洗濯物を干していました。するとシーツが風で飛ばされてしまいます。でも、大丈夫。ステッドがぴょーんと屋根から屋根へ飛び移り、見事にシーツをキャッチしました。

 ホテルではいつも何かしらのトラブルが発生します。ステッドはお客様にきめ細かく心配りするだけでなく、スタッフが困ったときも見事に助けの手を差し伸べます。一日の終わりに、ステッドはあたたかいココアを飲みながら「また あしたも がんばろう!」というのでした。(店主)


ステッドのホテル(こどものとも2024年5月号)

くらささら ぶん

嶽まいこ え


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

【本の紹介】すたこら くものこ(こどものとも年中向き2024年5月号)




 クモの子どもの冒険に目が離せなくなる絵本です。逞しく自立を目指す子グモの姿に胸が熱くなります。

 ここは公園でしょうか。一本の木にふわふわのクモの卵がくっついています。

 卵から1匹のクモの子が出てきました。ピンクのお尻のかわいい子グモです。お日さまが「まだ さむいから たまごに もどりなさい」ということも聞かず、「たんけんに いくんだい!」といって、すたこらすたこら歩き始めます。

 作者はしっかりとクモの観察をした上でお話を作ったようです。クモへの深い愛情を感じます。身近な生き物が淡い色使いの絵で生き生き描かれ、引き込まれます。(店主)


すたこら くものこ(こどものとも年中向き2024年5月号)

殿内真帆 さく


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

2024年4月13日土曜日

【ご案内】村上春樹の絵本を読む会 vol.10




 くわのみ書房は「村上春樹の絵本を読む会 vol.10」を5月3日(金)に開催します。作家・村上春樹による翻訳絵本を楽しみましょう。

 村上春樹が手がける数多くの翻訳絵本から、今回は1994年6月に出版された『まさ夢いちじく』(河出書房新社)を読みます。飲み物とお菓子付き。お気軽にご参加ください。


■読む本:『まさ夢いちじく』(クリス・ヴァン・オールズバーグ絵と文、村上春樹訳、河出書房新社)


■日 時:2024年5月3日(金)午後6時~7時

■会 場:くわのみ書房

■参加費:500円 ※飲み物とお菓子付き

■定 員:4人


〈お問い合わせ・お申し込み〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

2024年4月12日金曜日

【本の紹介】こんばんは こんばんは(こどものとも年少版2024年5月号)




 おやすみ前のひとときを描いた絵本です。子どもは楽しくお布団まで導かれます。

 扉のページでお月さまが登場。「こんばんは よるですよー」と子どもに呼び掛けます。

 さて、おやすみまでどのように過ごすのでしょう。最初に「こんばんは こんばんは」と迎えてくれたのはお風呂でした。シャワーも一緒です。ゆっくり温まりましょう。お風呂から出たらタオルが待っています。その次はパジャマ。おっと、パンツも忘れずに!

 子どもが眠りにつくまで、いろいろなモノたちが「こんばんは こんばんは」と優しく声を掛けてくれます。最後はお布団に飛び込んで「おやすみなさい」。お月さまも眠りに着きました。(店主)


こんばんは こんばんは(こどものとも年少版2024年5月号)

北村人 さく


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

2024年4月11日木曜日

【本の紹介】はしるよ でんしゃ(こどものとも0.1.2. 2024年5月号)




 電車が好きな子どもたちを夢中にさせてしまう絵本です。黄色い電車が凛々しくさっそうと走ります。

 3両編成の電車が駅を出発しました。「タタン トトン タタン トトン」とリズミカルな音が心地よく響きます。

 坂でも平気です。音は「タッタン トットン タッタン トットン」と力強くなりました。この先、橋を渡ったりトンネルを抜けたりするたびに音も変化していきます。

 絵は版画で制作しました。シンプルで温かみのある仕上げりです。場面ごとの電車の表情の変化もお楽しみください。(店主)


はしるよ でんしゃ(こどものとも0.1.2. 2024年5月号)

村田エミコ さく


福音館書店

2024年5月1日発行

定価460円(本体418円+税)

2024年4月10日水曜日

【本の紹介】はるにきみがめざめたら




 春は新しいことが始まる季節です。始まりは楽しみである一方で、ちょっと不安を感じることもあります。キツネのロッソにも心配ごとがありましたが…。

 春になってロッソは、ワクワクした気持ちで胸がいっぱいです。仲良しのヤマネのクイックがもうすぐ冬眠から目覚めて、また一緒に遊べるからです。

 でも、ロッソには気がかりなことがありました。冬の間にアナグマのバスと友だちになったからです。クイックはバスのことを好きになってくれるでしょうか? いや、クイックがロッソよりバスの方を好きになったらどうしましょう? ロッソはバスをクイックに紹介しようか悩みます。

 同じ作者による『きみにおやすみをいうまえに』(工学図書)の続きのお話です。華やかに描かれた春の自然もお楽しみください。(店主)


はるにきみがめざめたら

ジョルジョ・ヴォルペ 文

パオロ・プロイエッティ 絵

ほりぐちみのり 訳


工学図書(山烋のえほん)

2024年3月10日発行

定価(本体1,800円+税)

【本の紹介】きみにおやすみをいうまえに

 


 仲良しの友だちへの思いを素直に表現した絵本です。その思いに共感することで、友だちへの感情がいっそう深まり、広がっていくと思います。透明感のある絵で自然を描きました。

 キツネのロッソは、ヤマネのクイックといつも一緒に遊びます。でも、森が黄色やオレンジ、茶色に色づき、冷たい空気が鼻をツンとかすめると、ロッソに悲しい季節がやってきます。

 クイックはもうすぐ眠りのときを迎え、春が来るまでロッソと会えなくなります。ヤマネは冬眠をするのです。ロッソはクイックがこのまま起きていられる方法をいろいろ考えますが、クイックはますますあくびが増えていきます。

 クイックは「なにもかも おもいどおりって わけにはいかないのさ」といってロッソを慰めます。ロッソはクイックがおやすみする前にお話をしてあげようと思いましたが…。(店主)


きみがおやすみをいうまえに

ジョルジョ・ヴォルペ 文

パオロ・プロイエッティ 絵

ほりぐちみのり 訳


工学図書(山烋のえほん)

2023年10月17日発行

定価(本体1,800円+税)

2024年4月6日土曜日

【本の紹介】ともだちの かたち




 友だちっていったい何でしょう? 友だちのことを考えるきっかけになる絵本です。

 友だちの「かたち」はいろいろです。一度だけしか会ったことのない友だちもいれば、長い長い付き合いの友だちもいます。言葉が通じなくても友だちになれるし、自分にしか見えない友だちを持っている子もいます。

 どんな友だちでも、みんな大切な友だちです。でも、友だちのいいところは、やっぱり一緒に大声で笑えること。この絵本は、そんな友だちとの出会いがきっと誰にも訪れると教えてくれます。

 優しい光の中で輝く柔らかいタッチの絵が魅力的です。自分には友だちなんていないと思っている人はいませんか? ちょっと周りを見渡してみてください。(店主)


ともだちの かたち

ぶん・え ダニエラ・ソーサ

やく 木坂涼


岩崎書店

2023年12月31日発行

定価(本体1650円+税)

2024年4月3日水曜日

【本の紹介】はる なつ あき ふゆ おいしいおてつだい



 子どもと一緒にお料理を楽しむ絵本です。季節ごとの自然の恵みを味わいましょう。明るく素朴な絵で日本の四季を描きました。

 春のお楽しみは野原のつくしんぼう。料理する前に「はかま」と呼ばれる部分を取り除くなど、ちょっと一手間かかります。でも、卵とじでおいしくいただきます。

 夏になると、たわわに実った梅の実で梅ジュースを作りましょう。秋のお月見ではへそだんごを作ります。冬はお隣さんからお裾分けされたやまいもでとろろごはん。春夏秋冬、おいしいものがいっぱいです。

 料理のお手伝いは子どもの成長を促します。お手伝いすれば、お料理もいっそうおいしくなるのです。(店主)


はる なつ あき ふゆ おいしいおてつだい

あおきひろえ


おむすび舎

2024年3月15日発行

定価:本体1500円+税

2024年3月28日木曜日

【本の紹介】イヌワシつかいのエルジャン



 モンゴルの高地に住む子どもの成長を描いた絵本です。そこではイヌワシを使う狩りが古くから行われていました。子どもの「エルジャン」は父親に習い、イヌワシつかいへの道を歩み始めます。
 お話はイヌワシのヒナを捕まえに行くところから始まります。イヌワシをヒナから育てあげ、狩りができるように訓練するのです。

 エルジャンと父親が高い岩山から連れてきたイヌワシのヒナは「サルコス」と名付けられました。黄色い目という意味です。サルコスは綺麗な黄色い目を持っていました。サルコスがエルジャンの家に来てから1年が経とうとしたころ、いよいよ狩りの訓練が始まります。エルジャンはサルコスと一緒に成長し、一人前のイヌワシつかいになっていくのです。

 モンゴルの西の大地に暮らす、カザフと呼ばれる人々のお話です。そこでは雄大な山々を背景に、私たちよりはるかに大きなスケールで生活を営んでいるように思います。この絵本はカザフの人々の暮らしも爽快に描きました。(店主)


イヌワシつかいのエルジャン

イチンノロブ・ガンバートル 文

バーサンスレン・ボロルマー 絵

津田紀子 訳


あかつき教育図書

2023年7月30日発行

定価1760円(本体1600円)

2024年3月23日土曜日

【本の紹介】ぽとん ケーキ ぱくっ

 

 音が見えてくる絵本です。音がダンスをしているようにも見えます。

 ダンスのお相手は生クリームです。「ぽとん」と絞り出されたことを皮切りに、いろいろなダンスのステップが描かれます。

 苺が「すとん」と落ちてきて、出来上がったのはショートケーキ! 美味しそうなケーキに「ぱちぱち ぱちぱち」と拍手も起こります。

 お話はほぼオノマトペだけで構成しました。絵は淡いピンクが主体の色使いで華やかです。微妙な色のグラデーションもあり、繊細な仕上がりになりました。最後は子どもがケーキを「ぱくっ」といただいてにっこり。食べすぎないようにね!


ぽとん ケーキ ぱくっ

オオノ・マユミ


講談社

2024年2月27日発行

定価:本体1200円(税別)

2024年3月22日金曜日

【お知らせ】「お花見散歩 2024」の日程を変更します!

 

 先にお知らせしました「お花見散歩2024」の日程を変更します。桜の満開が想定より遅れそうなので延期することにしました。あらためて、以下のようにご案内します。


 くわのみ書房は今年も「お花見散歩」を企画しました。すっかり春めいてきました。のんびりお花見散歩しませんか? 事前のお申し込みは無用です。


2023年4月4日(木) 午前12時(正午)スタート!


集合場所:くわのみ書房

参加費 :無料(食べ物・飲み物代は各自でご負担ください)


※雨天中止・事前のお申し込み無用


 くわのみ書房から藤崎森林公園を経由し、鷺沼城址公園に向かいます。途中、コンビニエンス・ストアで食べ物・飲み物を参加者各自の負担で購入します。鷺沼城址公園でお花見の後、適宜解散します。どうぞお気軽にご参加ください。(店主)


〈お問い合わせ〉くわのみ書房

電話:047-419-3567

電子メール:mulberrybookstore@gmail.com

(Facebook、Instagramでも受け付けます)

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...