絵本作家の安野光雅さんが昨年2020年12月24日に亡くなられました。94歳でした。
安野さんはたくさんの絵本をつくったので、読む人一人ひとりでその代表作はきっと異なるでしょう。1977年発行の「旅の絵本」(福音館書店)も安野さんの代表作といってよいロングセラーの絵本です。
今手に入るこの絵本には、安野さんご自身が書かれた、2009年1月20日の日付が入った解説が付いています。表紙から始まる一つひとつの場面ごとの解説を読むと、この絵本をいっそう楽しむことができます。舟でやってきた旅人は馬に乗り、ゆっくりと旅を続けます。風景は変わりますが、人々はその地に根ざした生活を続けています。私たちも絵本の世界に入り、旅人となります。
「旅の絵本」は風景画で構成された絵本です。どこか不思議なところがある風景画で、その不思議なところが私たちを惹きつけるのでしょう。安野さんのご冥福を祈ります。(店主)
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