色鮮やかに、丁寧に描かれた怪物たちが表紙を飾ります。恐ろしい姿をしていますが、どこかユーモラス。強烈なインパクトで私たちを絵本の世界に引き込みます。
化け物屋敷に見える「怪物園」は4本の足を持ち、動物のように動き回ることができるようです。遥かいにしえの時代から怪物たちを乗せ、長い旅を続けてきました。
ある静かな夜のこと。怪物園はうっかり玄関口を開けたまま眠ってしまいます。さあ、たいへん! 怪物たちが外に抜け出して、街の通りを行進しはじめました。突如現れた怪物を見て人々は恐ろしくなり、大人も子どもも家の中に逃げ込みます。
まるで新型コロナウイルスの感染拡大に悩む私たちの姿を写したようにも思えます。怪物たちがいなくならない限り、人々は外に出ることもできません。家にこもる子どもたちは空想力を発揮してこの危機を乗り切り、やがて解決に導きます。(店主)
怪物園
junaida
福音館書店
2020年12月5日発行
本体1800円+税
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