一人っ子の家庭は確実に増えているようです。国立社会保障・人口問題研究所のデータによると、子ども1人の割合は1992年の9.3%から2010年には15.9%に増加しているそうです。
この絵本に登場するかばのかこちゃんも一人っ子です。かこちゃんは兄弟や姉妹がいる友だちを羨ましく思っています。いつも一緒に遊べる子どもが家にいるからです。とくにさびしく思うのは、おやつのときです。「じゃんけんで おおきいのを とりっこして みたかったなあ」とおかあさんに話します。
でも、かこちゃんにはたくさんの友だちがいます。お誕生日には大勢の友だちがお祝いに来てくれました。「いいなあ! かこちゃんて おともだちが いーっぱい!!」といわれて、かこちゃんはとてもうれしそうです。大きなケーキをみんなで切り分けて食べるとき、かこちゃんは元気な声でいいました。「じゃんけんで おおきいの とりっこねー!!」
実は、私も一人っ子の親です。少し切ない気持ちにもなりましたが、最後は笑顔でこの絵本を読み終えることができました。一人っ子にも、それ以外の子どもにも読んでもらいたい絵本です。(店主)
かこちゃんはひとりっこ
石津ちひろ さく
高畠那生 え
好学社
本体1400円+税
2016年11月29日発行
2016年11月29日発行
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