それはきっと雨の日の魔法の言葉だったのでしょう。「あめがふるふる…」と唱えれば、不思議なことが起こります。雨の日も楽しく過ごせます。
ネノくんとキフちゃんの兄妹は、お出かけするおかあさんからがお留守番を頼まれます。雨が降っています。「おそとへでないで、おへやであそぶのよ」といわれ、二人は「はーい!」と約束します。
部屋で大人しく過ごしていましたが、窓の外をみると、垣根の向こうに緑の傘が見えます。フキの葉っぱの傘を差したカエルでした。いつの間にか、遠くの林の木たちや、草むらの草や、畑の野菜たちがうれしそうに踊っています。ネノくんやキフちゃんも踊り出しました。窓の外は、雨がいっぱい、水がいっぱい、そして魚がいっぱい。外では遊ばない約束でしたが、気がつけば二人は魚と一緒に部屋の外にいました。
二人の兄妹のエネルギーが満ちあふれた絵本です。力強く描かれた絵がそのエネルギーをしっかり受け止めているように思います。(店主)
あめがふるふる
田島征三
フレーベル館
本体1400円+税
2017年5月発行
2017年5月発行
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