音を集めた絵本です。音が絵本になるはずがない? さて、どんな絵本でしょう。
紙が音を出すときのようすを写真に収めました。紙をゆっくり振ってみたり、早く動かしてみたりして、出てくる音を聴き比べてみます。でも、紙が音を出すなんて考えたこともありませんでした。
作者の谷内つねおさんは付録の「作者のことば」に、「絵本を読んだあとには、いままではつい聞き漏らしていた、いろいろなかみの音の存在に気がついてくれたら嬉しいです」と書いています。紙の音は前からあったのに、私たちが気づいていなかっただけなのかもしれません。
この絵本の最初と最後にこんな呼びかけがあります。「みみを すましてごらん」。いい言葉ですね。何気ない毎日でも、耳を澄ませば、これまで聞こえなかった何かが聞こえてくるかもしれません。(店主)
かみのおと どんなおと?(ちいさなかがくのとも2022年10月号)
谷内つねお さく
黑田菜月 しゃしん
福音館書店
2022年10月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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