子ども同士の心の触れ合いを描きます。心と心の触れ合いは、相手を思いやることで生じます。
修平は些細なことですぐに怒って暴れ、またよく失敗もする子どもでした。しゃべり方もほかの子と違っていました。一方、翔太は力が強く、スポーツも得意。翔太は修平のことをよくからかって泣かせていました。
修平に対する翔太のいじめがだんだんひどくなっていったとき、翔太のおかあさんは入院生活を送っていました。ある日、翔太は初めて学校を休みます。数日経って翔太が学校に来た日、翔太の母親が亡くなったことが告げられます。そのとき、クラスの中でただ一人、修平が涙を流します。
人は大人でも、なかなか自分自身のことは理解できません。この絵本の翔太と修平も、自分の感情をはっきり理解していた訳ではないでしょう。それでも二人の心と心が通い合うことで、理解できないことを乗り越えたように思います。子どもの成長が力強く描かれた絵本です。(店主)
ともだちになった日
作 花光翔太
絵 みやじまみほこ
みらいパブリッシング
2021年5月19日発行
定価1540円(本体1400円)
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