エイドリアンはいつもみんなから離れ、一人でぽつんと座っている子どもです。気にしなくてもよいのに、なぜか気になる子どものようです。
なぜ気になるかといえば、それはエイドリアンがウソをついているから。エイドリアンは、自分の家には馬がいると言いふらしています。そんなのウソに決まっています。
エイドリアンはおじいさんと小さな家で二人暮らし。庭だってほとんどないも同然。そんなところに馬がいるはずはない。でも、あなたはきっと見つけるでしょう。力強いタッチで描かれた木々の中に、確かに馬がいます。
この絵本は目の前にある事実だけが真実ではないことを教えてくれます。子どもたちの瑞々しい心情が色鮮やかに描かれた絵本です。(店主)
エイドリアンはぜったいウソをついている
マーシー・キャンベル 文
子リーナ・ルーケン 絵
服部雄一郎 訳
岩波書店
2021年1月27日発行
定価(本体1600円+税)
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