山に住むうさぎは人にご馳走することが大好きです。秋になるとくるみやどんぐりなど木の実を集めて手紙を書きました。「ごちそう たべに きてください」。
仲間たちが次に次に、うさぎの家にやって来ます。りすはくるみ、あかねずみはどんぐりを美味しそうに食べました。木の実を食べられない蝶々のあさぎまだらが来ると、うさぎはふじばかまが咲いている山のお花畑に連れて行きました。
やがて集めておいた木の実は無くなります。そこでうさぎは干し柿を作り始めます。山の柿は渋くて食べられないのですが、干し柿にすれば甘く美味しくなるのです。冬になり、あたりは雪で真っ白。うさぎのところには、冬眠しない動物たちがお腹を空かせてやって来ます。
精密画の動物たちが、生き生きとした表情を見せてくれる絵本です。心を通い合わせた会話に、誰もがうれしくなるでしょう。人に喜んでもらうことで自分もうれしくなる。幸せの連鎖を広げていきましょう。(店主)
ごちそう たべに きてください
茂市久美子 作
しまかわらゆみ 絵
講談社
2021年1月12日発行
定価:本体1400円(税別)
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