表情豊かに描かれた細密画のアライグマに親しみを感じます。多くの人に共感を与える絵本です。
アライグマの子どもは、おかあさんが年下の赤ちゃんばかりかわいがるので穏やかではないようす。いつもはよいおにいちゃんですが、不安な気持ちが爆発して、とうとう泣き出してしまいます。
ところがその夜、眠りながら大きな泣き声を上げ始めたのはおかあさんでした。おにいちゃんがどこかに行ってしまう夢を見たのです。おにいちゃんは戸惑いながら、「ぼく ここに いるよ だいじょうぶだよ」と元気づけます。
子どものおかあさんへの思い、そしておかあさんの子どもへの思いは、ときどきお互いに伝わっていないようにみえるときがあります。そんな不安なひとときの経験がおかあさんと子どもの絆を強くします。おかあさんは赤ちゃんもおにいちゃんも大好きだってこと、おにいちゃんは「わかってるって」。(店主)
わかってるって
しもかわらゆみ さく
イマジネイション・プラス
2020年10月発行
本体1500円+税
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