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2020年3月8日日曜日

【本の紹介】ジュマンジ



 子どもたちが公園の木の根元でボードゲームを見つけました。子どもたちは、ありふれたゲームと思いながら遊び始めます。でもそれは、非現実の出来事を現実の世界に引き寄せるゲームでした。
 ボードゲームには、四角いマスをつなげた道が描かれています。道は深いジャングルから始まり、黄金の建物や塔が並ぶ都市で終わります。その都市の名前がジュマンジです。プレーヤーはサイコロを転がし、マスに置いたコマをサイコロの数だけ進めます。
 コマが止まる一つひとつのマスに文章が書かれています。例えば「ライオンがおそいかかる。ふたつうしろにもどる」。ゲームを始めた子どもたちがびっくりします。後ろを振り向くと、部屋の中のピアノの上に、実際にライオンが座っているではありませんか。もうゲームから抜け出すことはできません。解説書には「ジュマンジ・ゲームをいったんはじめたら、だれかがその黄金の都市にとうちゃくするまで、そのゲームがおわることはない」と書いてあったのです。
 奇妙なボードゲームが私たちを不思議な世界に導きます。恐怖を感じる一方で、冒険に立ち向かうときのようなワクワクする気持ちもわいてくる絵本です。この絵本からつくられた映画をご覧になった方もいらっしゃるのでは。とてもうらやましく思います。(店主)

ジュマンジ
C. V. オールズバーグ
村上春樹 訳

あすなろ書房
2019年12月20日発行
本体1500円+税

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