ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2017年12月1日金曜日

【本の紹介】くるみのなかには



 くるみの中には何があるのだろう? ふとした疑問から生まれた想像の世界を楽しみましょう。あたたかみも感じさせるしっとりとした絵が読む人を引き込みます。
 くるみをゆらしてみて「シャリン チリン」といい音がしたら、中には小さな宝物が詰まっていました。りすが隠したくるみだったら、きっとそれは小さな裁縫箱。小さなドアがついていたら、それは小さなおじいさんとおばあさんの家でした。「カラーン カラーン」と時を知らせる鐘の音も聞こえてきます。そこは小さな街でした。冬になると、街にはしんしんと雪が積もります。絵本に描かれたくるみの中の世界はどこまでも広がります。
 広がっていくのは想像の世界だけではありません。くるみを土に埋めれば、芽を出し大きくなり、花をつけて実がなります。実から姿を現すのはたくさんの新しいくるみです。
 新しいくるみを見ながら、「てに のせて みみを すませて」と作者がメッセージを送ります。小さなくるみの中に何があるのか、見つけにいきましょう。(店主)

くるみのなかには
たかおゆうこ

講談社
本体1400円+税
2017年10月18日発行

0 件のコメント:

【本の紹介】わたしの町ナガサキ 原爆を生きのびた柿の木と子どもたち

 多くの人に読んでいただきたい物語です。みんな一緒に、平和への願いを大切に持ち続けるために。  語り手は一本の柿の木です。そこは港を取り囲むように広がる長崎の町。柿の木のてっぺんからは、町全体が見渡せます。柿の木は100年以上前に、若い夫婦が植えました。その夫婦の家族と一緒に、長...