ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2017年2月22日水曜日

【おすすめの1冊】ゆりちゃんのおひなさま



ゆりちゃんのおひなさま
PHP研究所
本体1300円+税
2016年2月8日発行

花山かずみ

 ゆりちゃんは目覚まし時計が鳴る前に目が覚めてしまいました。今日は楽しいひなまつりです。ゆりちゃんはぬいぐるみの友だちに、おひなさまを見せてあげました。
 次にゆりちゃんは、おひなさまたちに友だちを紹介します。「あひるの ガーコに くまの トコちゃん。そして ねこの タマです」。タマはゆりちゃんのお家で飼っている本物の猫です。
 そのとき、誰かの声がしました。三人官女たちです。「わたしたちには なまえが ありません。さんにん まとめて さんにんかんじょ なんて あんまりです」。それでゆりちゃんは三人にそれぞれ名前を付けてあげました。すると今度は、おひなさまが「わらわにも なまえを つけてたもれ」。ゆりちゃんに名前を付けてもらって上機嫌のおひなさまは、自分のお屋敷にゆりちゃんを招待するといいます。カーテンの向こうはおひなさまたちの世界。桃の木の林がとてもきれいです。
 名前を付けてもらって、おひなさまたちは初めて自分自身を取り戻したのかもしれません。名前があるって、実はとてもすてきなことだったのですね。親しみが持てる絵とお話で、ひなまつりが一層楽しくなる絵本です。

0 件のコメント:

【本の紹介】ごりらの おばあちゃん(ちいさなかがくのとも2025年9月号)

 ごりらを生き生きと描いた絵本です。この絵本を読めば、きっとごりらが好きになります。  ごりらのばあちゃんと、その孫の会話が続きます。孫は、ばあちゃんに遊んでほしくてたまらないようです。  もちろん、ごりらが人間の言葉で会話することはありえません。でも、本当にこんな会話が聞こえて...