らくだの生態を描いた絵本です。モンゴルのゴビ砂漠に暮らすふたこぶらくだの子育てを紹介します。
寒い冬、らくだの子づくりの準備が始まります。強いおすのらくだは、他のおすらくだからめすらくだを引き離すため、なぜか口から泡を吹きながら「ボオーボオー」と唸るように鳴いて走り回るそうです。子どものらくだや、疲れて弱ったらくだをオオカミから守るときにも、こうした行動を取ることがあるそうです。
それから1年と少したった冬の終わり、赤ちゃんらくだが生まれます。生まれたばかりの赤ちゃんは「ボゥーボゥー」と小さな鳴き声をあげて頭を持ち上げます。それから4本の足を踏ん張って立ち上がります。赤ちゃんがおかあさんらくだのおっぱいを見つけて飲み始めました。おかあさんは「ボオーボオー」と鳴きながら赤ちゃんの体を舐めてあげました。
この絵本で、らくだの鳴き声を初めて知りました。大人は「ボオーボオー」、まだ幼い赤ちゃんは「ボゥーボゥー」と鳴くそうです。らくだについては、親しみを感じる一方で知らないことがたくさんありました。知識を深めることで、らくだへの親しみもいっそう増して楽しくなると思います。(店主)
らくだのおやこ(かがくのとも2022年9月号)
イチンノロブ・ガンバートル ぶん
津田紀子 やく
バーサンスレン・ボロルマー え
福音館書店
2022年9月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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