パイナップルについて学べる写真絵本です。かつては缶詰で購入する果物でしたが、今では新鮮な生果を気軽に食べることができるようになりました。
日本産のパイナップルは、主に沖縄県で栽培されています。とくに石垣島を含む八重山諸島はパイナップルの栽培に適しているそうです。
日本で本格的にパイナップルの栽培が始まったのは90年前。当時、日本の植民地だった台湾の人々が石垣島にやってきて本格的に栽培するようになりました。太平洋戦争が終わり、台湾が日本の領土ではなくなった後もパイナップルの栽培は続き、やがて定着して地域の経済を支えるようになりました。
パイナップルはたくさんの人の夢と希望が託された果物だったのです。この絵本の作者の西野嘉憲さんは、農作物はそこに生きる人々の物語を抱えていると書いています。食べ物を知れば、その味わいもいっそう深まると思います。(店主)
パイナップルに見た夢(たくさんのふしぎ2025年7月号)
西野嘉憲 文・写真
福音館書店
2025年7月1日発行
定価810円(本体736円+税10%)
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