草むらが一面、白くなった朝。雪が降った訳ではありません。霜が降りたのです。この絵本が霜の魅力を教えてくれます。みなさんが暮らすところでは、冬に霜が降りてくることはありますか?
子どもがおかあさんに「おそとが しろいよ」と告げています。草むらが、お砂糖の粉を被ったように白くなりました。子どもが「ゆきが ふったのかな」というと、おかあさんは「しろいのは しもだよ」と教えてくれました。
霜は、草や地面にできる小さな氷の粒です。よく晴れた寒い日の朝、空気中に含まれている水蒸気が冷えて、氷になって降りてくるのです。よく見ると、氷の粒は、四角であったり、針のように細かったり、いろいろな形をしています。霜を見ていると、まるで氷の世界に迷い込んだ気持ちになります。
葉っぱにくっついた霜は、なかなか落ちません。でも、指で挟んで温めると、指の形を残して溶けてしまいます。お日さまが昇って暖かくなると、霜の粒は「トゥルン」と溶けて、キラキラ輝く水滴となるのです。(店主)
しも(ちいさなかがくのとも2024年1月号)
澤口ともみ ぶん
斉藤俊行 え
福音館書店
2024年1月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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