カルガモの成長を丁寧に描いた絵本です。カルガモは馴染み深い野鳥ですが、この絵本で初めて知ることもありました。
卵から「こっこっ、こっこっ」という音が聞こえます。殻が割れて、カルガモの雛が生まれました。8羽いるきょうだいの6番目に生まれた子が、この絵本の主人公の「クッカ」です。
生まれてすぐに歩けるし、泳ぐこともできるクッカたち。おかあさんに必死でついていき、大人になるため、いろいろなことを学びます。でも、クッカはおかあさんと離れ離れになってしまいました。クッカに最大のピンチが訪れます。
驚いたことに、クッカは偶然出会った別の家族の一員として成長を続けます。カルガモにとって、本当の家族とはぐれ、別の新しいおかあさんと暮らし始めることは普通にみられるそうです。この絵本では、カルガモを育む自然環境も美しく描かれ、読む人の心を豊かにしてくれます。(店主)
かるがものクッカ
箕輪義隆・絵
かんちくたかこ・文
監修・川上和人
アリス館
2022年10月25日発行
定価(本体1,500円+税)
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