ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2019年12月1日日曜日

【本の紹介】女と男のちがいって?




 この絵本は、私たちの社会の課題になっている4つのテーマを取り上げた「あしたのための本」シリーズの1冊です。シリーズ最後にご紹介するこの絵本のテーマは男女平等です。
 多くの人が男女平等は当然と考えるようになりました。でも、残念ながら、未だに男性が特権を持っている場合も少なからずあるようです。女性が男性と平等になるためにはどうしたらよいのでしょうか。
 男性が女性より偉かったのは、男性の方が強くてかしこくてゆうかんだと思われていたからです。でも、この絵本がいうように「女と男は、ほとんどどこもかわらない。ちうがうのは体のつくりだけだ」と思います。頭のよさや地位や性格は、性別とは何も関係がないのです。
 では、どうして違いが出てくるのでしょう。この絵本は、それは育てられ方が違うから、と教えてくれます。多くの男の子が偉い人になるように育てられ、女の子はいい奥さんになるように育てられてきました。あらゆることが男中心であったため、何でも男が指図し、男が気に入るような社会になってしまったのです。
 この絵本の最後に載せた一文で、作者は教育を変えていくことの必要性を訴えています。そして、「平等な社会は誰にとっても生きやすい社会なのだ」といっています。私たちが男女平等な社会を目指す意義は、ここにあると思います。(店主)

女と男のちがいって?
文 プランテルグループ
絵 ルシ・グティエレス
訳 宇野和美

あかね書房
2019年7月20日発行
本体1800円+税

0 件のコメント:

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...