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2018年10月14日日曜日

【本の紹介】なみだ(かがくのとも2018年11月号)




 涙はどんなときに出てくるのでしょう。もちろん、泣けば涙が出て来ます。でも、実は泣かなくても涙は出ているのです。涙は何をしているのでしょう。この絵本が教えてくれます。
 私たちは気づかないのに、涙はいつも少しずつ出ていて、目に涙の幕を作ります。涙の幕は、目の表面を滑らかにしてものがよく見えるようにています。目が乾かないようにしたり栄養を届けたり、ばい菌を防いだり、涙の幕は目の健康にとって、とても大切な役割を果たしています。
 それだけではありません。涙は悲しいときやくやしいとき、ドキドキした後にホッとしたときにも出てきます。止めようと思っても、止められない涙。でも、そうして涙を流したあと、何故か心がすっきりします。涙は悲しみ、くやしさ、怖さなど、嫌な気持ちを洗い流してくれるのです。
 「いっぱいなみだを流していいんだよ」「我慢しないでいいんだよ」ーー。作者は、そんな願いをこの絵本に込めたといいます。涙は心の掃除もしてくれる。この絵本が教えてくれた、もう一つの大切なことです。(店主)

なみだ(かがくのとも2018年11月号)
垂石眞子 さく

福音館書店
2018年11月1日発行
本体389円+税

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