主人公はダチョウです。すさまじい砂嵐に運ばれて砂漠にやってきました。砂漠の動物たちはダチョウに興味津々。ダチョウも友だちになりたいようですが、なかなか上手くいきません。
ダチョウは空を飛べません。ダチョウは鳥のくせに空を飛べないことをカッコ悪いと思っていました。だから、嘘をついて飛べる振りをしてしまいます。
何とかして本当に飛べるようになりたいと願うダチョウは、毎晩、飛ぶ練習をするなど頑張っていました。でも、だめでした。「きょうは だめでも あしたは きっと。あしたに なったら また これだ!」などとはやしたてられるダチョウ。砂漠のみんなは、ダチョウが嘘をついていることをとっくに知っていたのです。
力強く躍動感あふれる絵が動物たちの生命力を鮮やかに表現しています。本当の自分をさらけ出すことで、ダチョウは仲間の信頼を得るだけでなく、自分本来の姿を発見することになります。大人も刺激を受ける絵本です。(店主)
きょうはだめでも あしたはきっと
ルチア・スクデーリ さく
なかむらりり やく
春陽堂書店
2020年9月16日発行
定価:本体1800円+税
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