ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2019年8月11日日曜日

【本の紹介】ない!(ちいさなかがくのとも2019年9月号)




 おもしろい着眼点でつくられた絵本です。そこにあったものがなくなってしまうことを楽しもうという趣旨です。
 お皿にのったおいしそうなぶどうがあります。それが「ない!」のは、きっと食べてしまったから。次に出てくるのは、かわいいお弁当です。これも「ない!」になったのは食べてしまったからでしょう。
 ページをめくると、そこにあったものが次々になくなってしまいます。「ある」から「ない」になるまでには、食べてしまう以外のプロセスもあるはずです。
 「作者のことば」にあるように、「ない」ということは「あった/ある」とともに存在するようです。であれば、私たちは「ない」から「あった/ある」を想像し、「あった/ある」から「ない」までのプロセスを想像して楽しむことができます。その想像が物語を生み出します。いろいろ想像をめぐらせ、子どもたちと一緒に楽しみましょう。(店主)

ない!(ちいさなかがくのとも2019年9月号)
名久井直子 さく
井上佐由紀 写真

福音館書店
2019年9月1日発行
本体407円+税

0 件のコメント:

【本の紹介】チョッキリ 草木を切って子育てをする虫(たくさんのふしぎ2024年5月号)

   この虫のことは、ほとんど知りませんでした。「チョッキリ」とは、体長1cmほどのちいさな甲虫です。長く伸びた口が特徴のゾウムシの仲間だそうで、同様に長い口を持っています。  名前の由来が愉快です。「ドングリに穴をあけて卵を産みこみ、最後にチョキっと枝を切り落とす」から「チョッ...