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2015年9月4日金曜日

【本の紹介】森の絵本

森の絵本
講談社

長田弘・作
荒井良二・絵

 森の中で、姿の見えない声が呼びかけます。
「いっしょにさがしにゆこう」
 探し物は「きみのだいじなもの」。それは流れる川の水の輝きであり、たくさんの花々の色です。明るい笑い声や美味しそうな匂い、思い出の詰まった本、窓から見つめていた夢、好きな人の手のあたたかさ。そして、その人の目の中に映る君自身だといいます。
 でも声は、最後に再び森に行こうと導きます。一番大事なものは森の中にあるというのです。森には豊かな時間があり、百年の時が過ぎても森は変わることはありません。森に育まれているのは命のつながりではないでしょうか。森の外まで探しに行ったのは、命の大切さを教えてくれるものだったように思います。
 読む人をまるで別世界に連れていってしまうような、深みと広がりを感じさせる絵も素敵です。

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