付録の「作者のことば」をとても面白く読みました。「人間のかたちをした水」というタイトルが付いています。
この絵本を作った坂井治さんは近所の川のそばの道を散歩していたとき、川辺に群生する葦の生命力に驚き、そしてその葦がほとんど水で出来ていることに気づきます。
坂井さんは「群生する葦の形をした水」が空に向かって背を伸ばしていることに驚き、そうやって驚いている自分も半分以上が水で出来ていることに気づきます。
「街では人間の形をした『水』が買い物したり仕事をしたりー」と想像を膨らませる坂井さん。面白い発想です。この絵本は私たちの世界が「みずだらけ」であることを楽しく描きます。(店主)
みずだらけ(かがくのとも2022年4月号)
坂井治 さく
福音館書店
2022年4月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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