物の見え方の不思議を楽しむ絵本です。お話は、手の指を丸めて小さな輪っかを作るところから始まります。
もう一つの手で片目を隠して輪っかをのぞくと、大きな物でも遠くにあれば、あら不思議、輪っかに入ってしまいます。「ふしぎなわっか」です。
キーワードは「遠近法」。私たちは立体的な3次元の世界を平面的な2次元の世界で表現する方法を知っています。それが遠近法です。遠くの物は小さく、近くのものは大きく描くことで、3次元の空間に備わる奥行きを2次元の平面に表現することできます。
私たちの目も、とくに意識することなく、遠近法で3次元の世界を見ています。遠くにある物は小さく見えて、近くにある物は大きく見えます。だから誰でも、手の指でつくる小さな輪っかに大きな自動車や建物まで入れることができます。背の高いタワーを指でつまんだりすることもできます。ふしぎなわっかで世界を見てみましょう。面白い発見があるかも!(店主)
ふしぎなわっか(ちいさなかがくのとも2022年4月号)
富安陽子 ぶん
堀川理万子 え
福音館書店
2022年4月1日発行
定価440円(本体400円+税10%)
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