子どものころ、てるてるぼうずをよく作りました。小学校の遠足や出かける予定がある日の前の晩、てるてるぼうずを軒下にぶら下げ、翌日雨が降らないように祈りました。
願いが叶って晴れたとしても、てるてるぼうずに感謝したという記憶は残っていません。この絵本が描くように、てるてるぼうずは感謝されないことでヘソを曲げていたかもしれません。
それにしても、この絵本のてるてるぼうずは大した行動力です。いいお天気にしてあげたのに、おいてきぼりをされたので怒って家出をしてしまいます。おまけに、言いたいことは遠慮なく言う性格なのか、連れて行ってもらったトンビの巣では口が災いして追い出されてしまいました。さてさて、家出したてるてるぼうずはどうなってしまうのでしょう。
天気予報は以前よりもずっと正確になり、てるてるぼうずの出番も減っているのかもしれません。でも、てるてるぼうずは、明日の楽しみを家族と一緒に願うよりどころになっていたように思います。これからも大事にしていきたいと思います。(店主)
いえでをしたてるてるぼうず
にしまきかやこ
こぐま社
2019年8月20日発行
本体1200円+税
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