きくちちきさんの絵本が特別付録として付いています。絵本のタイトルは「しろいみつばち」。花の周りに虫たちが集う明るい画面からお話が始まります。
赤く咲くのばなと、黄色いみつばちはいつも仲よし。でも、のばなはどこにでも飛んでいけるみつばちが羨ましくなります。赤い花びらにも飽きてしまい、純白になりたいという願いをみつばちに告白します。
のばなの願いが叶うことはありません。でも、季節外れの雪が降り出し、やがてのばなもみつばちも、白い景色の中へともに消えていってしまいます。次の日、雪がとけて春の景色が戻ると、そこには一輪の純白の花がやさしく光輝いていました。みつばちの姿を見出したとき、私たちの感情はさらに高まります。
表紙もきくちさんの絵が飾っています。絵本は綴じ込み付録で取り外すことはできないようです。(店主)
「暮しの手帖」9号
暮しの手帖社
2020年11月25日発行
本体1000円+税