ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2017年2月26日日曜日

【本の紹介】ねずみにぴったりののりもの



ねずみにぴったりののりもの

好学社
本体1500円+税
2016年5月26日発行

マリー・ホール・エッツ さく
こみやゆう やく
 
 6匹のねずみが登場します。グレイさんとおくさんと、そのこねずみ。そして、テイりーさんとおくさんと、そのこねずみ。同じ表現を繰り返し使って読者を絵本の世界に引き込みます。
 2つのねずみの家族はジョニーの家の地下室に住んでいました。ジョニーが2階のベッドで眠っている、ある夜のこと。ねずみの家族は、ぬきあしさしあしで地下室の階段を上っていきました。
 1階の子供部屋で見つけたのはおもちゃの乗り物。「チューチュー! このじどうしゃやきしゃやひこうきは、わたしたちのものだ!」とグレイさん。テイリーさんも「そうだ! ねずみにぴったりののりものだ!」と言いました。ご機嫌になって乗り込むねずみたちですが、散々な目にあってしまいます。
 エッツは「もりのなか」などでお馴染みの絵本作家。この作品は、どこかユーモラスな雰囲気を保ちながら哀愁を帯びた結末です。赤と黄の色使いが印象的な絵で、これまでの作品とは趣きを異にします。

2017年2月25日土曜日

【本の紹介】ハーブをたのしむ絵本


ハーブをたのしむ絵本

あすなろ書房
本体1400円+税
大野八生 作

 
 鉢植えでも庭植えでも楽しめるハーブはとても育てやすい植物です。ハーブの種類や使い方、育て方まで、ハーブのことなら何でもわかる絵本です。
 主人公は「わたし」。家のおとなりのおばあちゃんは大の植物好きで、お庭は一年中いつも胸がすーっとするようないい香りがします。「これはね、ハーブの香りなのよ」と教えてくれました。
 身近なハーブたちを見ていきましょう。日本で生まれたことから「ジャパニーズハーブ」と呼ばれているハーブがあります。山椒や赤紫蘇・青紫蘇、胡麻などです。外国からもたくさんのハーブが来ています。ローズマリー、セージ、オレガノ、タイム、ミントなどはお馴染みのハーブでしょう。料理に使ったりお茶にしたりして楽しみます。お風呂に入れてもよいし、ポプリやリースなども作ります。
 かわいいイラストをたくさん使ってわかりやすくハーブを紹介します。この絵本を揉めば、花屋さんや園芸センターに出かけてハーブを購入たくなること必至です。

2017年2月24日金曜日

【本の紹介】お月さまのこよみ絵本



お月さまのこよみ絵本
理論社
本体1400円+税
千葉望 文
阿部伸二 絵

 今の日本は世界の多くの国々と同じように、お日さまの動きをもとに作られたこよみを使っています。こよみとはカレンダーのことです。でも昔の日本はお月さま中心に作られたこよみを使っていました。古い時代に中国から伝わってきたこよみで、「旧暦」と呼ばれています。日本では1872年(明治5年)に、お日さま中心の「新暦」に改められました。
 お日さまのこよみは1年365日が基本で、4年ごとに366日になる、うるう年があります。お月さまのこよみでは、お月さまの形の変化がひとめぐりするおよそ29.5日を1カ月としていたそうです。12カ月で354日ですが、お日さまのこよみに比べると11日足りません。3年で1カ月以上足りなくなります。そのため、19年に7回の割合で1カ月を足していました。お月さまのこよみとお日さまのこよみでは時期的に大きなずれがあるのです。
 日本で古くから受け継がれてきた年中行事は、お月さまのこよみに従って行われてきました。お日さまのこよみに親しんだ私たちは、どうしてこの行事がこの時期に行われるのか不思議に思うことがしばしばあります。お月さまのこよみを知ると、その疑問が解けるようになります。季節ごとの行事も一層楽しめるようになるでしょう。
 この絵本はお月さまのこよみについてわかりやすく解説しています。イマドキの大人にとっても、教えられることの多い絵本です。季節ごとの行事を景色の移り変わりの中で追いかけて行けば、私たちの生活を改めて見つめ直すことになるでしょう。

2017年2月23日木曜日

【本の紹介】走れ‼︎ 機関車



走れ‼︎ 機関車
偕成社
本体2400円+税
ブライアン・フロッカ 作/絵
日暮雅通 訳

 迫力満点の大型絵本です。舞台はアメリカ合衆国の大陸横断鉄道。蒸気機関車が走る時代です。機関車に乗り込むのは母親、そして姉、弟の2人の子どもたち。3人とも不安と期待が混ざったような複雑な表情です。
 扉のページには「カリフォルニアノジュンビハ スベテ トトノッタ。デキルダケハヤク コラレタシ。パパヨリ」と書かれた電報があります。父親がネブラスカ州に残した家族をカリフォルニア州に呼び寄せているようです。電報の日付は1869年5月10日。母親たち3人は、同じ月の15日から通常運行が始まった大陸横断鉄道を使ってカリフォルニア州に向かうことになります。さあ、どんな旅になるのでしょう。
 この絵本にある解説は、アメリカ合衆国の東部と西部を結ぶ大陸横断鉄道はアメリカ人の生活を大きく変化させたと指摘しています。人や物、そしてアイデアの移動が容易になり、社会が活性化しました。また解説では、鉄道がもたらす変化を押し付けられた立場の人々たいたことも紹介しています。
 絵の迫力に圧倒されます。蒸気機関車や駅、線路、客車などのようすなどが丁寧に描かれています。作者のフロッカはこの作品で2014年のコルデコット賞を受賞しました。鉄道好きはもちろん、それ以外の子どもも、そして大人も楽しめる絵本です。

2017年2月22日水曜日

【おすすめの1冊】ゆりちゃんのおひなさま



ゆりちゃんのおひなさま
PHP研究所
本体1300円+税
2016年2月8日発行

花山かずみ

 ゆりちゃんは目覚まし時計が鳴る前に目が覚めてしまいました。今日は楽しいひなまつりです。ゆりちゃんはぬいぐるみの友だちに、おひなさまを見せてあげました。
 次にゆりちゃんは、おひなさまたちに友だちを紹介します。「あひるの ガーコに くまの トコちゃん。そして ねこの タマです」。タマはゆりちゃんのお家で飼っている本物の猫です。
 そのとき、誰かの声がしました。三人官女たちです。「わたしたちには なまえが ありません。さんにん まとめて さんにんかんじょ なんて あんまりです」。それでゆりちゃんは三人にそれぞれ名前を付けてあげました。すると今度は、おひなさまが「わらわにも なまえを つけてたもれ」。ゆりちゃんに名前を付けてもらって上機嫌のおひなさまは、自分のお屋敷にゆりちゃんを招待するといいます。カーテンの向こうはおひなさまたちの世界。桃の木の林がとてもきれいです。
 名前を付けてもらって、おひなさまたちは初めて自分自身を取り戻したのかもしれません。名前があるって、実はとてもすてきなことだったのですね。親しみが持てる絵とお話で、ひなまつりが一層楽しくなる絵本です。

2017年2月19日日曜日

テーマコーナーに「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」の参加作品を並べました!



 スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開かれる「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」(略称BIB=Biennial of Illustration Bratislava)は、世界最大規模と言われる絵本原画コンクールです。第1回のグランプリは日本の瀬川康康男さんによる「ふしぎなたけのこ」が受賞するなど、日本からも多くの作品が出品されています。
 1965年のプレ展示を経て67年に第1回BIBが開かれました。2015年は記念すべき25回目の開催となり、BIBは50周年を迎えました。
 今年のBIBの日本巡回展は50周年を記念して、第1部で日本の絵本の歴史50年をBIBの歴代参加作品でたどる展示が企画されました。「ちからたろう」や「スーホの白い馬」「エンソくんきしゃにのる」など、お馴染みの絵本の原画が多数展示されました。原画を見ることでその素晴らしさを再確認することができるでしょう。
 店内の本棚から、これまでのBIBの参加作品をピックアップしてテーマコーナーに並べました。どうぞ手に取ってご覧ください。

 

2017年2月18日土曜日

千葉市美術館の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」に行きました!



 千葉市美術館の「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」に行きました。世界最大規模と言われる「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」(略称BIB=Biennial of Illustration Bratislava)には日本からも多くの作品が出品されています。BIBはスロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開かれる絵本原画コンクールです。
 実際に出版された絵本の原画を審査対象とし、芸術性が高い、あるいは実験的でユニークな作品が集まることでも評価を得ています。1965年のプレ展示を経て1967年に第1回BIBが開かれました。第1回のグランプリは日本の瀬川康康男さんによる「ふしぎなたけのこ」が受賞しています。2015年は記念すべき25回目の開催となり、BIBは50周年を迎えることになりました。
 BIBの日本巡回展は2000年に始まりました。2015年の今回は50周年を記念して、第1部で日本の絵本の歴史50年をBIBの歴代参加作品でたどる展示が企画されました。BIB創設は日本の絵本文化が大きく花開こうとする時期と重なっています。BIBの歴代参加作品を通じて日本の絵本の歴史を振り返り、あらためてその文化の奥深さを知ることになります。
 第1部で展示されている原画は「ちからたろう」や「スーホの白い馬」「エンソくんきしゃにのる」など多数に上ります。お馴染みの絵本の原画を見ることでその素晴らしさを再確認し、身近にそうした絵本があることの幸せを強く感じました。また今回のBIBでは、日本のミロコマチコさんによる「おれときいろ」が「金のりんご賞」を受賞しています。

「BIB50周年 ブラスティラヴァ世界絵本原画展 絵本の50年 これまでとこれから」
千葉市美術館

2017年1月4日(水)~2月26日(日)

2017年2月17日金曜日

赤羽茂乃さんの講演「絵本『スーホの白い馬』誕生秘話」を聞きました!



 絵本の「スーホの白い馬」は今でも多くの人を魅了するロングセラーです。絵を描いた赤羽末吉は、戦争前に中国に渡り、モンゴルを訪問するなど多くの貴重な体験を重ねました。その体験は「スーホの白い馬」の制作に活かされ、私たちが大きな楽しみを得る結果に繋がりました。
 今年5月実施の予定で「『スーホの白い馬』の原点をめぐる旅」と題したツアーが企画されています。その事前学習会として、赤羽末吉の三男の妻である赤羽茂乃さんの講演会が2月16日に開かれました。茂乃さんは義父・末吉について研究を進め、末吉が絵本に込めた思いを広く知ってもらいたいと、講演活動などを積極的に行っています。
 作品に向かう絵本画家の真摯な姿勢は、ときとして子どもっぽい態度になって表れることがあります。今回も身内ならではのエピソードを交えたお話を楽しくお聞きすることができました。
 赤羽末吉が中国で過ごした時代に訪れたモンゴルでの体験こそ「スーホの白い馬」の原点といってよいでしょう。「スーホの白い馬」ができ上がるまでのプロセスをお聞きすることで、広く絵本への理解が一層深まったように思います。ツアーについてのお問い合わせは富士国際旅行社(電話03-3357-3377)まで。

2017年2月16日木曜日

「聞かせ屋。けいたろう」さんのイベントに参加しました!





 家庭文庫のくじら文庫さんにお邪魔しました。今日は「聞かせ屋。けいたろう」さんをお招きしてのスペシャルイベント。小さいお子さん向けの最初の回に参加しました。歌を交えながらの絵本の読み聞かせに子どもたちは本当に楽しそう。絵本の可能性がますます広がりそうです。

【本の紹介】つかめるかな?



つかめるかな?(ちいさなかがくのとも2017年3月号)
福音館書店

大橋政人 ぶん
片山健 え
本体389円+税

 子どもが散歩しています。桜が満開。はなびらが、いっぱい落ちてきます。子どもは花びらをつかもうとします。「ぼくの てで つかめる かな?」
 でも、「あれっ? つかめそうで つかめない」。「おかしいな。エイッ エイッ エイッ」とがんばって、やっと一つだけつかめました。「はなびらって とろうとすると にげるんだもの」。
 そこにあるのに、見えるのに、つかめないものがたくさんあります。シャボン玉、噴水に見える虹、水たまりの白い雲、そして木漏れ日の光。子どもは光を手のひらに乗せて、つかめそうでつかめないことを不思議に思います。世界は不思議なことに満ちています。
 子どもと一緒に不思議さを楽しみましょう。子どもの感性をみずみずしく表現する片山健さんの絵が秀逸です。

2017年2月15日水曜日

豆の種類が変わったストレートコーヒーをどうぞ!



 ストレートコーヒーの豆が変わりました。くわのみ書房の店内では今、ケニア産のコーヒーをお楽しみいただけます。一口飲むと、軽い口当たりの後、甘くさわやかな酸味が広がります。すっきりとした後味で、気分もリセット。コーヒーで元気に一日を過ごしましょう。
 このコーヒーにはガサイシという名前が付いています。コーヒー豆はコーヒーの果実を精製して生産します。ガサイシは、コーヒーの生産者共同組合傘下の精製工場の名前から由来しているようです。
 ガサイシの特長は「オレンジの明るさと甘さ」。ケニアのコーヒーならではの味わいをお楽しみください。

2017年2月12日日曜日

ファッション誌の “PLEASE 5” が入荷しました!



 ファッション誌の “PLEASE 5” が入荷しました。ファッション誌!? くわのみ書房には場違いの気もしますが、店主が昨年、子どもの本専門店のメリーゴーランド京都で見つけて以来、気になっていた雑誌です。写真をながめているだけでも楽しい。どうぞ手に取ってご覧ください。最新号は5。バックナンバーも創刊号から揃えました。
 PLEASE 5 では、刃物や天然砥石などを扱う「森平」(http://www.morihei.co.jp)の紹介記事が掲載されています。ここの爪切りは、「パチン、じゃないでしょ、サクッというか、刃が爪に入っていくみたいな」という爪切りだそうです。森平は浅草橋にあります。今度、ぜひ立ち寄ってみたいと思います。

2017年2月10日金曜日

【本の紹介】とっとこうれしいな(こどものとも0.1.2. 2017年3月号)


とっとこうれしいな(こどものとも0.1.2. 2017年3月号)
福音館書店

荒川薫 文
山内彩子 絵
本体389円+税

 歩き始めたばかりの子どもは、それまでとは違う方法で世界を感じるようになります。地面に直接触れるようになった足の裏の感覚が新たに加わるからです。
 子どもたちは、どこかくすぐったいような足の裏の感覚が楽しくて仕方ないのか、とっとことっとこ歩き回るのが大好きです。この絵本の作者の荒川薫さんはそんな子どもたちのようすをよく観察して、簡潔な文で見事に表現しています。
 主人公の子どもは、一人で歩けるようになったばかりでしょうか。散歩に出かけた先は、「ふかふか」の草の上や「じゃくじゃく」の小石の道、「ばしゃばしゃ」の水たまり、「さくさく」の砂場。靴を履いて歩くことがとても楽しそうです。「どでん!」と転んでも大丈夫。よいしょと立って、また一人で歩き始めました。
 絵を担当されたのは美大の日本画科を卒業された山内彩子さん。柔らかいタッチで子どものうれしそうな表情を自然に描き、読む人を楽しませuresiina

ます。

2017年2月9日木曜日

【本の紹介】チョウのすきな葉っぱの味(たくさんのふしぎ2017年3月号)



チョウのすきな葉っぱの味(たくさんのふしぎ2017年3月号)
福音館書店

奥山多恵子 文・絵
本体667円+税

 蝶々が緑の里山に飛び交い、一足早く春の訪れを楽しんでいるようです。たくさんのチョウが描かれ、一つひとつ名前が付いているので、図鑑のようにチョウの種類を学べます。
 その中で主人公役として登場するのはアゲハです。交尾を終えて、子孫を残すための産卵が始まります。めすのアゲハは卵を産み付ける葉っぱを見つけようとしています。その植物は「食草」あるいは「食樹」と呼ばれ、チョウの種類によって決まっているそうです。あふれる緑の中から、自分の食草を探し出すことは簡単なことではないようです。
 めすのアゲハは人家の方に飛んで行きました。選んだのはサンショウの葉っぱです。サンショウには特有の強い匂いがあります。このような植物を他の虫たちが食べることはほとんどありません。でも、卵から出たアゲハの幼虫はすぐに食事をすることができました。アゲハの食草に産んでもらったおかげです。
 この絵本の作者は、ジャコウアゲハの幼虫を育てたことをきっかけに、チョウと食草の関係に興味を持ったといいます。ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサという毒草を食べるそうです。春の里山を優雅に飛び回るチョウと一緒に生きてきた食草。そのしたたかさに驚き、自然がつくる仕組みの面白さを強く感じました。

2017年2月8日水曜日

福音館書店の月刊誌2017年3月号が入荷しました!



 福音館書店の月刊誌2017年3月号が入荷しました。「こどものとも年中向き」の「とのさまがえるにはるがきた」は絵本の「わにわに」シリーズでお馴染みの山口マオさんが絵を担当。作者の小風さちさんいわく「頑固者のおっちょこちょい」のトノサマガエルに、読む人はきっとハラハラさせられます。
 「たくさんのふしぎ」のタイトルは「チョウのすきな葉っぱの味」。野山を飛び交うチョウの姿が美しく描かれ、うっとり見ているだけも楽しくなります。
 「母の友」の特集は「子どもを守る」。進級・進学が間近な季節を迎え、少しずつ親の手から離れていく子どもたちを犯罪から守る手立てを考えます。

2017年2月5日日曜日

【おすすめの一冊】はなをくんくん



はなをくんくん
福音館書店
本体1100円+税

ルース・クラウス ぶん
マーク・シーモント え
きじまはじめ やく
(1967年3月20日発行)

 雪が降っています。雪の下、野ねずみが眠っています。熊も眠っています。かたつむりやりす、山ねずみも眠っています。
 みんなが目を覚ましました。そして、みんなが「はなをくんくん」。何か匂うのでしょうか。同じ方向を見て、そわそわしているような野ねずみ。熊の目はまだトロンとしています。モゾモゾ動き出したかたつむり。りすは木の穴から身を乗り出し、山ねずみはうっとりしているようにも見えます。
 みんなが駆け出します。まだ雪が降る中、みんなが一斉に、同じ方向に駆けて行きます。みんながはなをくんくんさせながら、どこかに向かっています。見つけたのは春の訪れでした。
 動物たちが生き生きと描かれていることに驚きます。使われている色は黒と黄色の2色だけ。それでも絵本の味わいを堪能できます。シンプルながら、読む人を奥深い世界に導いてくれる絵本です。

2017年2月4日土曜日

【本の紹介】ローラとつくるあなたのせかい



ローラとつくるあなたのせかい
BL出版
本体1800円+税
ローラ・カーリン 作
ひろまつゆきこ 訳

 行列は退屈です。もっと楽しくしたいのなら「わたしのせかい」を思い浮かべましょう。「わたしのせかい」では退屈な行列も自由に楽しくすることができます。さあ、自分の世界を作ってみましょう。あなたにもきっとできるはず。ローラがこの絵本でお手本を見せてくれます。
 「わたしのせかい」は今あるものから作ります。周りを見ることから始めるようです。最初は家。次は家の周辺にある建物。どんどん新しく作っていきましょう。学校はどうしましょう。動物たちもいます。大昔に絶滅したという恐竜も招待します。
 ローラは、明日になったらまた初めから新しい世界を作ることができるといいます。あなたは「あなただけのせかい」を、今すぐにでも、何回でも、好きなだけ作れるのです。
 コラージュの手法も交えながら、次々に不思議な絵が展開していきます。絵の楽しみ方も自由でよいのです。最後にローラが教えてくれたのは「ひらめきは、いまあるくらしをみることから、うまれるってこと」。今の暮らしを大切にすることも忘れないようにしましょう。

2017年2月3日金曜日

本が入荷しました!




 先月末にまとめて注文した本が入荷しました。赤羽末吉が絵を描いた「あかりの花」(福音館書店)と「チワンのにしき」(ポプラ社)は初めて仕入れました。この2冊は、ちひろ美術館・東京で2016年11月9日から17年1月15日まで開催された「赤羽末吉―中国とモンゴルの大地」展に合わせて限定復刊されました。そのほか新刊本や、これまでにお買い上げいただいた分の補充で入荷した本もあります。段ボール箱から取り出す作業はいつもわくわくしてしまいます。どうぞお手に取ってご覧ください。

2017年2月2日木曜日

【本の紹介】夢にめざめる世界



夢にめざめる世界
ほるぷ出版
本体1600円+税
ロブ・ゴンサルヴェス 作
金原瑞人 訳

 だまし絵の大型絵本です。絵を描いたロブ・ゴンサルヴェスはカナダの画家。絵に添えた詩も自ら書きました。
 ゴンサルヴェスは2つの別々の世界を一枚の絵の中に閉じ込めます。注意深く見ないと、2つの世界のつなぎ目に気づきません。いつのまにか別の世界に変わっていることに驚きを禁じ得ません。
 画家は詩人となり、「想像してごらん」と呼びかけます。想像することが、人々を今とは別の世界に導くことが描かれています。想像の楽しみは人々に希望を与えます。
 ページをめくるたびに一つずつ不思議な世界が広がります。だまし絵といえばマウリッツ・コルネリス・エッシャーの絵が有名ですが、ゴンサルヴェスが描く一味違う世界を堪能しましょう。

2017年2月1日水曜日

【本の紹介】プーさんとであった日/ウィニー 「プーさん」になったクマ




プーさんとであった日
評論社
本体1500円+税
リンジー・マティック ぶん
ソフィー・ブラッコール え
山口文生 やく

ウィニー 「プーさん」になったクマ
汐文社
本体1600円+税
原作 サリー・M・ウォーカー
絵 ジョナサン・D・ヴォス
訳 さくまゆみこ

 童話の「クマのプーさん」をめぐる本当のお話を描いた絵本が2冊出版されました。プーさんにはモデルになった熊がいたことをご存知ですか。「プーさんとであった日」と「ウィニー 「プーさん」になったクマ」は、世界中で愛されているプーさんが誕生するまでの実話を紹介します。
 カナダのウィニペグというところに、獣医師のハリー・コールボーン(コルボーン)が住んでいました。ハリーはカナダ軍の一員としてウィニペグを離れることになります。列車に乗ったハリーがカナダ・オンタリオ州のホワイト・リバー駅に着いたとき、プラットホームで一匹の子熊と出会います。20ドルで買い取られた子熊は地名と同じウィニペグと名付けられ、短く「ウィニー」と呼ばれるようになりました。ウィニーはハリーが所属する軍隊の仲間たちとイギリスまで一緒に行くことになります。でも、別れのときがやってきました。ハリーはフランスに行くことなり、ウィニーをロンドンの動物園に預けることにしました。
 動物園でウィニーは一人の子どもと出会います。その子の名前はクリストファー・ロビン・ミルン。ウィニーと仲良しになったことをきっかけに、クリストファーは大事にしていたクマのぬいぐるみを「ウィニー・ザ・プー」と名付けます。そして、クリストファーのおとうさんのアレン・アレグザンダー・ミルンがクリストファーとクマのぬいぐるみのお話をつくり、それらは本になりました。「クマのプーさん」の誕生です。
 「プーさんとであった日」の作者はウィニーを育てたハリーの曽孫です。絵を描いたソフィー・ブラッコールはこの作品でコールデコット賞を受賞しています。「ウィニー 「プーさん」になったクマ」はノンフィクションのほか多くの児童書も手がける作家が書きました。内容はどちらもほぼ同じ。プーさんがどうやって誕生したか、とてもわくわくしながら読みました。

【ご案内】子どもの本のろうどく会 vol.11

   くわのみ書房は「子どもの本のろうどく会 vol.11」を開催します。くわのみ書房のスタッフが「子どもに語る グリムの昔話」シリーズ(こぐま社)の中から選んだお話を声に出して読みます。子どもだけでなく、大人もきっと楽しめます。どなたもお気軽にご参加ください。 ■日 時:202...