くわのみ書房は「村上春樹の絵本を読む会 vol.6」を1月18日(土)に開催しました。参加者はお二人でした。
今回は新刊の「はぐれくん、おおきなマルにであう」(シェル・シルヴァスタイン、村上春樹訳、あすなろ書房)を取り上げました。この絵本は同じ作者による「ぼくを探しに」(倉橋由美子訳、講談社)の続編です。以前、「続ぼくを探しに ビッグ・オーとの出会い」(倉橋由美子訳、講談社)として出版されていましたが、今回、タイトルを変えて、新たに村上春樹さんの翻訳で発刊されました。
前作の「ぼくを探しに」は、線画の丸で描かれた「ぼく」が自分自身の欠けた部分である「足りないかけら」を探しにいく物語。続編の「はぐれくん、おおきなマルにであう」は、三角に描かれた、おそらく「足りないかけら」であろう「はぐれくん」が自分自身が本来含まれるべきだった何かを探しにいく物語。2つの物語は、表裏一体の物語になっています。
最初に「はぐれくん、おおきなマルにであう」を読み、その後、「ぼくを探しに」を読んでみました。さらに、すでに品切となっている「ビッグ・オーとの出会い」とも読み比べてみました。翻訳の違いは、それぞれどちらが好みか意見の分かれるところでしょう。シンプルな構成の絵本で、いろいろな解釈があり、そこから始まる議論を楽しむこともできそうです。(店主)
0 件のコメント:
コメントを投稿