日本で初めて鉄道が敷かれたのは1872年(明治5年)のことでした。新橋駅と横浜駅の間で開業し、その後、急速に全国に広がっていきました。この絵本は、その頃、奈良県にできた鉄道のようすを描いています。
奈良の大仏の近くに「だいぶつえき」という小さな駅ができました。村の人たちは汽車が来るのを楽しみに待ちました。
真っ赤に塗られた小さな汽車がやってきました。その名も「イナヅマごう」。村の人たちは大喜びです。子どもたちも夢中になりました。「へいた」と「くにお」は何とかしてイナヅマごうに乗りたいと思い、「うんてんしゅ」のおじさんにお願いすることにしました。
鉄道は汽車から電車に移り変わり、やがてリニアモーターカーの運転が始まろうとしています。高度に技術が発達した鉄道は、かつてのように身近な存在とはならないかもしれmせん。それでも新しい乗り物にわくわくする気持ちは、きっといつの時代も変わらないと思います。(店主)
イナヅマごうがやってきた(こどものとも2020年2月号)
小林豊 作
福音館書店
2020年2月1日発行
本体400円+税
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