ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2017年5月31日水曜日

「暮らしの手帖88 6-7月号」が入荷しました!



 「暮らしの手帖88 6-7月号」(暮しの手帖社)が入荷しました。特集の企画に「神田裕行さんのおそうざい」があります。日本料理店の主人である神田さんが家庭料理への思いを語ります。
 多くの方が「自分の料理に自信が持てない」という中、神田さんはおそうざいを得意料理にすることをおすすめします。「まずは平凡な料理をしっかり自分のものにしませんか」と呼びかけ、過剰な味付けに気をつけて「適度なうま味」で飽きのこない味わいにすることが大切と話します。過剰な味付けに舌が慣れてしまうと本当のおいしさを感じ取れなくなってしまうという神田さんの指摘にうなづきます。
 今号も盛りだくさんの内容。絵本作家のミロコマチコさんも随筆を寄稿されています。どうぞ手に取ってご覧ください。

2017年5月28日日曜日

千葉市美術館の「ウォルター・クレインの仕事」展に行きました!


 千葉市美術館の「ウォルター・クレインの仕事」展に行きました。「絵本はここから始まった」というサブタイトルがつけられた展覧会です。残念ながら、5月28日が最終日。なんとかその前日に行くことができました。
 ウォルター・クレインは19世紀後半にイギリスで活躍し、現代の絵本の基礎を築いた絵本作家です。1845年に生まれ、1915年に没しています。壁紙やテキスタイル、室内装飾などのデザイナー、また装飾芸術の理論家、教育者、画家、さらには熱心な社会主義者などとして、多方面で活躍した人です。
 ウォルター・クレインは13歳のとき、木口木版の工房に入り、デッサンなどの研鑽を積みました。その後、木口木版の多色刷り技術を開発したエドマンド・エヴァンズに才能を見出され、2人で全ページカラー刷りの絵本の制作を開始します。この絵本は8~12ページほどの簡易なつくりで、当時トイ・ブック呼ばれていました。クレインが下絵を描き、それをエヴァンズが版画にしました。見開きページの中に絵と言葉が一体となってデザインされ、ページをめくって完結する1冊の絵本として作ったのは、クレインが初めてといわれています。
 今回の展覧会では、クレインのトイ・ブックがほぼ全てそろったということです。題材は、マザーグースやアルファベットを覚えるためのうた、さらに日本でもお馴染みの「長靴をはいた猫」や「美女と野獣」などの物語もあります。実際のトイ・ブックを見て、クレインによって描かれた人物や動物が、今でもとてもいきいきとしていることに驚かされました。

2017年5月27日土曜日

「ならしのスタディーズ」、2回目も参加しました!



 「ならしのスタディーズ」は習志野の未来をもっと楽しくするためのトークイベントです。3月に開かれた1回目に続き、5月27日は2回目の開催。会場は習志野市大久保の中央公園でした。オープンスペースでお天気にも恵まれ、さわやかな風も吹く中、ホットな話し合いが行われました。
 習志野の魅力を発掘・発信しようという「ならしのスタディーズ 妄想ぺちゃくちゃ編 Vol.2」。今回のゲストスピーカーはNPO法人ならしの子ども劇場とぶっくるプロジェクトチーム、谷津干潟自然観察センターの3組でした。3組による「ユニークな動きの”いま”」のプレゼンテーションの後、習志野のこれからを参加者全員で「「妄想(想像?)」します。
 とくに興味津々だったのは、ぶっくるプロジェクトチームによるプレゼンテーション。千葉工業大学創造工学部デザイン学科の稲坂研究室と倉斗研究室のチームが、習志野市内の袖ヶ浦団地で住民の高齢化や空室率の増加、商店の閉店など、全国の団地で指摘されている課題の解決に向けて、学生と住民がいきいきと活動できる場を提案するプロジェクトに取り組んでいます。その具体的なツールが「ぶっくる」と名付けられた移動式本棚。この本棚を通じて、チームが準備した本と団地の住民が持ち寄る本を交換します。つまり、「本のぶつぶつ交換」で新しいコミュニティの形成を促進しようというコンセプトです。ぶつぶつ交換は本に限らず、いろいろなモノ・コトに応用できるという説明もありました。この活動がこれからどう広がっていくのか楽しみです。
 くわのみ書房がある習志野市の大久保地区では、公共施設再生計画のモデル事業となる大久保地区公共施設再生事業が進められようとしています。ならしのスタディーズは、この事業をソフト面でサポートしようという狙いがあります。魅力ある街づくりに向けて、地域住民の積極的な関わりが求められています。

2017年5月26日金曜日

【本の紹介】こころのおと



こころのおと

ぶん・え ピーター・レイノルズ
やく なかがわちひろ

主婦の友社
本体1300円+税
2016年6月30日発行

 小さな男の子のラジはピアノを弾くことが大好きになりました。ラジに音楽の才能があると考えたおとうさんは、ピアノを習わせることにします。
 でも、やがてラジはピアノがつまらくなくなり、弾くことを止めてしまいます。ラジは大人になり、街で仕事を見つけて家を出て行きます。ピアノの音も聞こえず、静まりかえった家。おとうさんがピアノを見つめます。
 父と子が濃厚な関係を築くことは難しいのかもしれません。でも、忙しい毎日を過ごしていたラジはおとうさんが倒れたと聞き、家に戻ります。「なにか、してほしいことない?」と尋ねるラジに、おとうさんは「ピアノをひいてほしい」と応えます。
 おとうさんが聞きたかったのは、ラジが小さいころ一人で楽しく弾いていたピアノです。おとうさんの一言から、ラジは忘れていたものをたぐり寄せることができました。ラジが弾くピアノの音が、二人の間を満たしていきます。

2017年5月25日木曜日

【おすすめの一冊】ぼくにげちゃうよ



ぼくにげちゃうよ

マーガレット・W・ブラウン ぶん
クレメント・ハード え
いわたみみ やく

ほるぷ出版
本体1000円+税
1976年9月20日発行

 子うさぎがいました。ある日、家を出てどこかに行ってみたくなりました。そこで、かあさんうさぎに宣言します。「ぼくにげちゃうよ」
 でも、かあさんうさぎはどこまでも追いかけていくみたいです。こうさぎが「おがわのさかなになって、およいでいっちゃうよ」といえば、「かあさんはりょうしになって、おまえをつりあげますよ」とこたえます。子うさぎは次々と想像の世界を逃げ回ります。でも、かあさんうさぎから逃れることはできません。
 想豫することの楽しさが伝わります。想像の広がりに制限はありません。でも、最後はほっとできるところにたどり着いたようです。子うさぎの想像を表現する絵が楽しく、優しい身持ちになれます。
 原本は1942年の出版です。以来、版を重ね、多くの子どもたちに親しまれてきた古典的な絵本です。

2017年5月24日水曜日

【本の紹介】ギーコギーコ



ギーコギーコ(こどものとも年少版2017年6月号)

太田大輔 さく・え

福音館書店
2017年6月1日発行
本体389円+税

 男の子が自転車でお出かけです。湖にいるぞうさんのところへ遊びに行くのです。ギーコギーコと自転車を漕ぎます。
 男の子は自転車に乗っているねこさんに追い付きました。ねこさんもぞうさんのところに行くと言っています。一緒に行くことにしました。その後、いぬさんやねずみさんも一緒に行くことになりました。ねこさんはギコギコギコ、いぬさんはギーコンギーコン、ねずみさんはキコキコキコと自転車を漕ぎます。
 一人と三匹で走ります。ギーコギーコ、ギコギコギコ、ギーコンギーコン、キコキコキコ。上り坂は大変だけど、下り坂は猛スピード。ぞうさんのいる湖も見えました。
 子どもが自転車に乗れるようになると、親だけでなく子ども自身も成長を実感します。くわのみ書房の店主はほぼ毎日、自転車でお店まで通っています。風を感じながら自転車を走らせることはとても楽しい。そんな楽しさを思い浮かべて読みたい絵本です。

2017年5月21日日曜日

ストレートコーヒーはグアテマラをご提供中です!



 ストレートコーヒーはグアテマラをご提供中です。グアテマラは中央アメリカの北部に位置する共和国。マヤ文明が栄え、今でもマヤ系先住民族が国民の半数以上を占めているそうです。国土の面積は日本の3分の1程度。適度な降雨量と豊かな火山灰土壌、そして日照時間にも恵まれ、コーヒーは寒暖差の大きい山の斜面や高原地帯で多く栽培されているようです。
 お楽しみいただけるグアテマラのリベルタッド農園のコーヒーは、やさしいほろ苦さと甘さの余韻が特長。上品な酸味とほどよいコクを備えたバランスのよいコーヒーといわれています。コーヒーと一緒に豊かなリラックスタイムをお過ごしください。

2017年5月19日金曜日

【本の紹介】シャクルトンの大漂流



シャクルトンの大漂流

岩波書店
本体2000円+税
2016年10月14日発行

ウィリアム・グリル 作
千葉茂樹 訳

 南極大陸横断に挑んだ冒険者たちの物語です。柔らかなタッチの絵で描かれる壮大で過酷なストーリーは、読む人をぐいぐい惹きつけます。
 実話に基づくお話です。主人公はイギリス人のアーネスト・シャクルトン。1874年2月15日生まれです。日本では1868年に元号が明治となり、1877年には西郷隆盛たちが西南戦争を起こす。そんな時代と重なります。
 シャクルトンは16歳で家を出て船乗りになりました。スコットらによる1901年の南極探検に隊員として参加し、1911年にノルウェーのアムンセンがスコットより早く南極点到達を果たすと「のこる偉大な探検はただひとつ。南極大祭横断だ」と考え、その準備にかかります。
 冒険のための資金集めや隊員募集などから始まるお話は緻密に、そして具体的に進められ、読む人を飽きさせません。南極大陸に近づくと、シャクルトンらを乗せた船は流氷に進路を妨げられ、氷の圧力で船が破壊されてしまいます。実際の南極探検は想像を絶する厳しさを伴うものでした。
 シャクルトンはリーダーとして隊員たちの士気を保つために苦心します。苦しい状況が続くからこそ、希望を失わないことが大事です。シャクルトンの南極大陸横断という探検は結局、失敗に終わりました。しかし、隊員のほとんどが生き残ることができました。まさにこの絵本で描かれた「勇敢な心と不屈の精神」のおかげだったのでしょう。

2017年5月18日木曜日

【本の紹介】はじめてのオーケストラ




はじめてのオーケストラ

小学館
本体1500円+税
2016年11月1日発行

原作 佐渡裕
絵 はたこうしろう

 日が暮れて、みーちゃんとママはコンサートホールにお出かけです。みーちゃんが入り口でチケットをみせると「おいくつですか?」と聞かれました。みーちゃんは「6さいです。きょうは はじめてのコンサートなの」と答えます。
 みーちゃんのパパはオーケストラの指揮者です。今日のコンサートはパパの指揮でベートーベンの「第九」という曲が演奏されます。みーちゃんは、この日をとても楽しみにしていました。
 原作の佐渡裕さんも有名な指揮者です。この絵本のお話は佐渡さんとその娘さんがモデルのようです。あとがきで佐渡さんは、美しいハーモニーが生まれるためには「自分らしく生き、そして大事に大事にまわりの音にも耳をかたむける」ことが一番大事といっています。
 はたこうしろうさんの絵がオーケストラのハーモニーをきれいに表現していて見事です。みーちゃんは流れてくる音に身を任せて音楽を楽しんでいます。この絵本から音楽が流れてくるのが聞こえてきそうです。

2017年5月17日水曜日

エリック・カール展に行きました!



 東京の世田谷美術館で開催中のエリック・カール展に行きました。「はらぺこあおむし」をはじめとする数々の絵本でお馴染みのエリック・カール。その魅力を堪能できる企画展です。
 今回の企画展ではエリック・カールによる動物たちの素描も展示されています。一見シンプルに見えるエリック・カールの作品が、これらの素描を描くことで得られた観察力と描写力に基づくものであることがよくわかります。
 エリック・カールは多くの画家から影響を受けていることも知ることができました。「青騎士」の画家たちといわれているフランツ・マルクやアンリ・マティス、そして優れたヴァイオリニスでもあったパウル・クレー、また絵本作家のトレオ・レオニらとの関係も興味深いものでした。
 エリック・カールから寄せられた手紙には「あおむしの物語が、希望の物語であったことに、私はようやく気がつきました」と書かれています。世界中の多くの人々と希望を分かち合えて感謝していると綴られていますが、私たちもエリック・カールに大きな感謝の気持ちを伝えたいと思います。

エリック・カール展
世田谷美術館
2017年4月22日(土)-7月2日(日)

2017年5月14日日曜日

【本の紹介】石油のものがたり



石油のものがたり(たくさんのふしぎ2017年6月号)
福音館書店
2017年6月1日発行

大河内直彦 文
山福朱実 絵
本体667円+税

 石油の成り立ちを詳しく解説する絵本です。歯切れの良い文章は心地よく、木版画は迫力がありながら柔らかな印象も与えています。
 エネルギー資源、あるいはいろいろなものの原料として、石油は大いに活用されています。ただ、石油を地下から取り出す方法が生まれたのは、19世紀半ばのアメリカでした。思いのほか新しいことに驚きます。
 石油をエネルギー資源として使い続けることには問題点も指摘されています。今、大きな話題になっているのは、石油を使うことでたくさんの二酸化炭素が生まれ、地球の温暖化を引き起こすこと。そのため、世界中の人たちがその解決に向けて知恵を絞っています。
 私たちは石油以外のエネルギー資源も活用しています。原子力もその一つです。石油に問題があるように、原子力にも問題があります。エネルギーの問題について考えるためにも、それぞれのエネルギー資源について知識を深めていくことが大切だと思います。

2017年5月13日土曜日

【本の紹介】はなむぐり



はなむぐり(かがくのとも2017年6月号)
福音館書店
2017年6月1日発行

長谷川哲雄 さく
本体389円+税

 「はなむぐり」という虫のことは知りませんでした。「作者のことば」によると、カブトムシやテントウムシなどと同じ甲虫の仲間です。
 花に頭を潜り込ませるようにして、つまり「花潜り」をして花粉を食べたり蜜をなめたりします。ナハムグリの名前はそこに由来します。体長は1センチメートルあまり。背面は緑色で、ときどき赤茶色のこともあるそうです。
 作者はハナムグリの生態やその一生を詳細に観察しています。ハナムグリは他の甲虫と異なり、飛ぶときは硬い前翔を背中で閉じたまま、横の隙間から後翔を翼のように広げ、まるで飛行機のように飛ぶそうです。土の中で腐葉土を食べて育つ幼虫は、いつも仰向けの姿で這い回っているそうです。
 細密に描かれた美しい絵に魅入ってしまいます。表紙の絵は食事中のハナムグリの姿をユーモラスに捉えました。読む人を虫の世界に引き込む絵本です。

2017年5月12日金曜日

「母の友」2017年6月号が入荷しました!




 「母の友2017年6月号の特集テーマは「父がうまれる」です。この特集が企画されたきっかけは、昨年発刊された「ははがうまれる」(福音館書店)だったようです。この本の著者である精神科医の宮地尚子さんのインタビュー記事が掲載されています。子どもが生まれたときと同時に母も生まれるといわれている一方で、宮地さんは「たぶん『父が生まれる』タイミングは人によって大きく違うんじゃないかと思うんです」と言っています。「妻の妊娠がわかった時点で、よし『父』になるぞ、と意識する人もいれば、子どもが生まれて大きくなっても『父』の自覚がないままの人もいる気がする」と宮地さんは話します。「父がうまれる」のは、一筋縄では行かないようです。この機会にそれぞれの家庭で、母と父、そして家族のあり方について話し合うひとときを持たれてはいかがでしょうか。どうぞお手に取ってご覧ください。

2017年5月11日木曜日

【本の紹介】パパとドライブ



パパとドライブ(こどものとも2017年6月号)
福音館書店
2017年6月1日発行

山口稔子 文
まるやまあやこ 絵
本体389円+税

 父親と娘のあたたかな交流を描いた絵本です。特別なことをしている訳ではありません。ごく普通の生活の中に交流の場があります。
 みかちゃんのお家は酒屋さんです。お店の配達がパパとのドライブです。みかちゃんは、最初に行く「すずきさん」の家は幼稚園より大きいと聞いてびっくりしています。次に行く「たなかさん」のお家には、みかちゃんがちょっと苦手にしている犬がいます。
 お蕎麦屋さんにも行きます。そこはみかちゃんの友達のあやちゃんのお家です。あやちゃんのおばあちゃんから「あとで おくってあげるから あやと あそんでいきな」と言われて、みかちゃんは慌てて「ダメなの」と断ります。実はこの後、大きなお楽しみがあるからです。
 柔らかいタッチの絵がお話の内容にぴったりあっています。みかちゃんがパパそっくりに描かれていて微笑ましい。そういえば、6月には父の日も待っています。

2017年5月10日水曜日

福音館書店の絵本の月刊誌6月号が入荷しました!



 福音館書店の絵本の月刊誌2017年6月号が入荷しました。どうぞ手に取ってご覧ください。
 「こどものとも0.1.2」のタイトルは「ブップブープー」。真っ赤な小さなバスが活躍するお話です。「こどものとも年少版」の「ギーコギーコ」では自転車に乗った男の子が登場。ねこさんやいぬさん、ねずみさんとぞうさんのいる湖を目指します。「こどものとも年中向き」の「おいしいおやつをくださいな」では、最後にみんなで美味しいホットケーキをつくります。「こどものとも」は、酒屋さんをしているみかちゃんのパパがお店の配達でみかちゃんをドライブに誘うお話の「パパとドライブ」です。
 「ちいさなかがくのとも」の「しずく」には、しずくのかんむりが出てきます。どんなかんむりでしょう。「かがくのとも」は虫の一生を描きます。タイトルの「はなむぐり」がその虫の名前です。「たくさんのふしぎ」の「石油のものがたり」では石油がどうやってできたかなど、石油についてたくさんのことを知ることができます。

2017年5月7日日曜日

むしの絵本をテーマコーナーに並べました!



 むしたちが活発に動き始める季節になりました。野原や里山に行けば、いろいろなむしたちに出会えます。家の周りでも、探せばすぐに見つけることができるでしょう。むしは身近な生き物です。
 子どもがむしたちに夢中になるのはなぜでしょう。絵本作家で「こんちゅうの一生」シリーズ(福音館書店)などを手がけた得田之久さんが書いています。「まだ野生をたっぷり残した小さな子どもたちが昆虫を大好きなのは、野生の血が引きあうからだ」。
 むしの絵本を読んでみてください。むしたちの世界は不思議なことばかり。最近、ちょっと嫌われ者といわれているむしたちですが、知れば知るほど愛おしくなります。
 本棚からむしの絵本をピックアップして並べました。むしとの出会いを求めて外に飛び出る前に、どうぞお手に取ってご覧ください。

2017年5月6日土曜日

【本の紹介】アームストロング



アームストロング

ブロンズ新社
本体2500円+税
2017年4月25日発行

作 トーベン・クールマン
訳 金原瑞人 

 宇宙への憧れを鮮烈に描きます。絵本デビュー作の「リンドバーグ」で空飛ぶネズミをダイナミックに描いた作者が、再びスケールの大きい作品を仕上げました。
 「リンドバーグ」で主人公の小ネズミは飛行機を作り、人間よりも早く大西洋横断飛行を果たしました。「アームストロング」の主人公の小ネズミはロケットを作り上げ、人間に先んじて月旅行を成功させます。
 小ネズミは目標に向かって知識を学びます。問題は山積しています。幾度も困難に直面することになりますが、決して諦めることはありません。その姿は感動的です。
 大型絵本です。ページをめくるたび、大胆な構図で描かれた絵にわくわくします。小ネズミの愛らしさも、この絵本の大きな魅力になっています。

2017年5月5日金曜日

【本の紹介】いっさいはん



いっさいはん

岩崎書店
本体1200円+税
2016年11月30日発行

minchi さく・え

 一歳半のころの子どものようすを描きます。大人は子どもの行動に振り回されながら、日々成長していることを実感する楽しい時期です。子育てに疲れた大人は、この絵本を読んでまた元気を取り戻しましょう。
 子どもはこの時期、歩き始めて行動範囲が広がり、興味対象も格段に増えて活発に行動するようになります。世話をする大人たちは目が離せなくなり、結果的に子どものことをよく観察するようになります。子育ての中で、特に強いインパクトを受ける時期かもしれません。
 作者の実体験に基づく絵本です。でも同じような経験を、子育てをする多くの人がきっと持っていることでしょう。作者への共感が、まだまだ続く子育てをしっかり後押ししてくれると思います。
 少し大きくなった子どもと一緒に読んでみるのも楽しそうです。自分がどんなふうに成長してきたのか知ることは、子どもにとって大人から受ける愛情を再確認することにつながります。

2017年5月4日木曜日

【おすすめの1冊】ざっそうの名前



ざっそうの名前

福音館書店
本体1100円+税
2013年4月15日発行

長尾玲子 作

 驚いたことに、絵はすべて刺繍で描かれています。タイトル通り、雑草の形状と名前を教えてくれる絵本です。刺繍の絵は雑草の特徴を見事に捉えています。
 絵本は、太郎くんがおじいちゃんのうちへ遊びに行ったところから始まります。お土産にもってきたスイカが冷えるまで、太郎くんはおじいちゃんに雑草の名前を教えてもらうことになりました。
 太郎くんは雑草にも一つひとつ名前があることを知らなかったようです。実は、雑草には面白い名前がたくさんあります。太郎くんと一緒に、雑草について楽しく学びましょう。
 知ることが好きになることの第一歩になります。春や秋、冬にも、夏とは違う雑草を見つけることができます。太郎くんはおじいちゃんから「またいっしょにみいこう」と言われ、「うん!」と元気よくこたえました。

2017年5月3日水曜日

【本の紹介】宮沢賢治の鳥



宮沢賢治の鳥

岩崎書店
本体1700円+税
2017年2月15日発行

国松俊英 文
舘野鴻 画

 この絵本は宮沢賢治の童話や詩に登場する鳥たちを通じて、賢治の作品の理解を深める筋道を示しています。内容は子ども向きとはいえないでしょう。でも、細密画の絵が素晴らしい。子どもや賢治の作品にあまり触れたことがない人でも、生き生きと描かれた鳥たちの姿に目を見張ることでしょう。
 宮沢賢治の作品に登場する鳥たちはほとんど日本の鳥たちですが、例外的に外国産のハチドリが登場します。どうしてハチドリが賢治の作品に出て出てくるのか、その考察が面白い。3つの仮説から、賢治の創作過程の真実に迫ります。
 宮沢賢治は野山を歩くことが好きで、野宿することも多かったようです。この絵本の作者は「たくさんの童話や詩は、そんな日々に、草原を吹く風や夜空にかがやく星の光からもらってきたものだ」と書いています。
 宮沢賢治の世界はあまりに広すぎて、その作品を捉えどころがないように感じることもあるかもしれません。一方で、いつかきちんとまとめて読んでおきたいという人も少なくないのではないでしょうか。この絵本がそのきっかけになりそうです。

【ご案内】子どもの本のろうどく会 vol.11

   くわのみ書房は「子どもの本のろうどく会 vol.11」を開催します。くわのみ書房のスタッフが「子どもに語る グリムの昔話」シリーズ(こぐま社)の中から選んだお話を声に出して読みます。子どもだけでなく、大人もきっと楽しめます。どなたもお気軽にご参加ください。 ■日 時:202...