子どもの会話を楽しむ絵本です。仲よしの二人は空想とおしゃべりが大好き。今日は何を話しているのでしょう。
二人は学校に行く途中です。毎日、一緒に通っているようです。ふと一人が疑問を呈しました。
「どうして毎日、学校へ行くの」
これから毎日ずっと学校に行くのでしょうか。落第、落第で10年も20年も行かなければならないのかもしれません。
二人は今、3年生。これからずっと3年生が続くと思うと、学校に行く気も失せてしまいます。
何か事件が起きて学校に行けなくなればいい。ありを追いかけて迷子になるのはちょっとまぬけすぎるから、人さらいにあうのがいい。しかも宇宙人に連れていかれてしまうのがいい。「ユーフォー」に乗せられて歓迎を受けて、美味しいものを食べて探検しながら宇宙の果てまで行くのです。
と、空想は続きます。二人の会話は、きっと多くの子どもたちにとって刺激的。でも、子どもたちは分かっています。とりあえず学校には、これからも毎日行くのです。それでいいのだ。
タイトルにある「ちゃん」と「りん」は二人の子どもの名前だと思われますが、どちらがどちらかは分からないままです。こちらの方も、それでいいのだ。(店主)
学校へ行こう-ちゃんとりん-
いとうひろし
理論社
本体1250円+税
2018年11月発行
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