この絵本に出てくる庭は家庭菜園です。ニンジンやエンドウ、サヤインゲン、キュウリ、トマト、ズッキーニ、ヒマワリ、バジル、カボチャなど、たくさんの野菜がつくられます。草取りをしたり種をまいたり、世話をするのは女の子とおばあちゃん。でも、二人だけではないようです。
「小さな庭師たち」も大活躍しています。地面やその下にいるミミズや虫たちのことです。彼らがいないと花や野菜は元気に育ちません。自然を大切にした庭や菜園にはたくさんの生きものたちが住んでいて、人間と力を合わせて野菜などを育てています。
まだ雪が残る春先からお話が始まります。種まきをして、夏には草取り。収穫の秋を迎え、冬支度を済ませます。1年を通じて庭のようすが描き込まれ、そこには多くの生き物が潜んでいます。ページをめくるたびに新たしい発見がありそうです。
柔らかいタッチの絵から、ふかふかの土をイメージすることができます。巻末に、この絵本に出てくる生き物たちの解説が付いています。アメリカのお話らしく、スカンクも出てきます。
つちづくり にわづくり
ケイト・メスナー 文
クリストファー・サイラス・ニール 絵
小梨直 訳
福音館書店
本体1600円+税
2017年5月15日発行
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