この絵本をつくるまえ、作者のお二人は「小さい子って、ものを並べるのが好きですよね。小石とか、葉っぱとか」とおっしゃっていたそうです。そういえば、そうかもしれません。
並べただけで、ものは「ぞろ ぞろぞろ」と動き出します。誰かから命を与えられたように、生き生きとした姿を見せ始めます。
生きているのだから、笑ったり、びっくりしたり、泣いたりするのは当たり前。そんな姿に小さい子どもたちは深く共感し、友だちみたいに声をかけたりするかもしれません。
身近な素材でつくった個性豊かで不思議な生き物がぞろぞろと登場します。最後の笑い顔が強烈な印象を残し、とても愉快です。(店主)
ぞろ ぞろぞろ(こどものとも 0.1.2. 2021年1月号)
尾崎玄一郎・尾崎由紀奈 さく
福音館書店
2021年1月1日発行
本体400円+税
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