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2019年3月7日木曜日

【本の紹介】あーそーぼ あーそーぼ(こどものとも0.1.2. 2019年4月号)




 昔、まだ多くの家で電話があることさえめずらしかったころ、子どもたちは友だちを遊びに誘う際、直接その子の家まで出向き、窓の外から大きな声で呼び出したものでした。「あーそーぼ」といったこともあっただろうし、いわなかったときもあったのかもしれませんが、実際の声による呼びかけ言葉以上の意味を持って受けとめられ、喜びも大きかったのだと思います。
 この絵本ではこねこやこいぬといった小さな動物たちが友だちに「あーそーぼ」と呼びかけます。すると、友だちもうれしそうに「いーいよ」と応えます。そのやりとりを、この絵本を読む子どもたちも自分のことのように楽しむでしょう。
 こぶたの登場に驚かされますが、作者のことばによると、住宅展示場のイベントでミニブタと会った体験がお話のもとになっているようです。ミニブタには犬と同レベルの知能があるそうです。
 動物たちは温かみのある繊細なタッチで描かれ、語りかけるような目が印象的です。「あーそーぼ」の後はボール遊びが始まりました。人間の赤ちゃんもハイハイしながら、動物の子どもたちとボールの追いかけっこをしています。(店主)

あーそーぼ あーそーぼ(こどものとも0.1.2. 2019年4月号)
ひろのたかこ

福音館書店
2019年4月1日発行
本体407円+税

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【本の紹介】窓の向こう、その先に

 小学5年生の女の子が主人公のお話です。思春期間近の子どもの心情が瑞々しく描かれます。  主人公の名前は穂乃果。作文の授業で「わたしの一番すきな場所」というテーマが与えられ、穂乃果は自分の家のリビングルームの窓を思い浮かべます。  窓から電車が見えるのです。穂乃果は、いつも同じ時...