家に住みついているねずみが主人公の翻訳絵本は何冊かあります。この絵本もその中の一冊です。
ねずみたちと仲良くしたいのは子どもたちです。でも、大人はそれを許してくれません。大人がねずみの駆除をする前に、子どもたちはねずみに手紙を書きました。「きけんが せまっています こんや このいえから にげてください」
子どもたちのおかげで、ねずみたちは難を逃れます。その後、夜の庭で遊ぶ子ねずみたちの姿を子どもたちが見ていました。やがて秋が来て、冬がそこまで来ています。とうとうねずみはいなくなり、子どもたちもねずみのことは忘れてしまいます。
欧米では家の中でねずみを見かけることはめずらしくないのかもしれません。ジョン・バーニングの作品らしく、とぼけた味わいが微笑ましく感じられます。最後のひねりも効いています。子どもたちが成長したことの証でしょう。(店主)
いえすみねずみ
ジョン・バーニンガム 作
谷川俊太郎 訳
BL出版
本体1500円+税
2017年7月15日発行
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