ブログの説明

絵本・児童書の専門書店です。小さいカフェもあります。

絵本と楽しいひとときを過ごしましょう。素敵な絵本をご紹介します。大切な人とご一緒に、あるいはお一人でも。あなたにぴったりの絵本が見つかりますように!

2019年7月18日木曜日

【本の紹介】そらからきたこいし




 ある夜、子どものハナが外を見ていると、空から光が庭に落ちてきました。翌朝、探しに行くと、小さな石を見つけました。拾い上げてよく見ると、不思議なことに、その石は空中に浮かんでいるのです。
 それからハナは次々と小石を見つけます。集めた小石を机の上に出して調べていたとき、ハナは小石と小石がパズルのように組み合わさることに気づきます。一つひとつくっつけていくと、石はどんどん大きくなり、青く光り始めます。でも、もうすぐ全部でき上がると思われたところで、小石が一つ足りなくなってしまいました。
 石は、何日かしばらくは未完成のままでした。でも、やがて最後の一つが見つかります。完成した石は輝きを増して空高く上っていきました。そして、ハナは夜になると、部屋の窓から、どの星よりも強く輝く青い石の光を見ることができるようになったのです。
 何かがいつも私たちを見守ってくれている。この絵本はそんなファンタジーを描いています。ファンタジーは子どもたちに寄り添い、私たちに生きる力を与えてくれます。モノトーンの絵は主に木炭鉛筆で描いたそうです。絵本の世界の深みとリアリティを見事に表現し、私たちを引き込みます。(店主)

そらからきたこいし
しおたにまみこ

偕成社
2018年9月発行
本体1400円+税

0 件のコメント:

【本の紹介】窓の向こう、その先に

 小学5年生の女の子が主人公のお話です。思春期間近の子どもの心情が瑞々しく描かれます。  主人公の名前は穂乃果。作文の授業で「わたしの一番すきな場所」というテーマが与えられ、穂乃果は自分の家のリビングルームの窓を思い浮かべます。  窓から電車が見えるのです。穂乃果は、いつも同じ時...