夏の夜のお話です。あまりの暑さに耐えかねて、トマトが枝から降りて涼む場所を探し始めます。
トマトはなすに声をかけます。並んで座っていると、きゅうりも降りてきました。3人(3個?)が水風呂を求めてあたりをながめると、洗い場がありました。
協力してなんとか水道の蛇口を開けます。たらいもあったので、水を貯めることもできました。それから水遊びで大騒ぎ。ヘトヘトに疲れはててトマトがつぶやきました。「あつさあっての この たのしみ、なつやさいで よかった」
野菜や果物に季節感を感じることが少なくなりました。でも、やはり旬のものには格別の美味しさがあります。その美味しさは、作物が、自分たちが本来生まれ育つ季節を満喫しているからこそ生まれてくるのでしょう。この絵本の主人公の夏野菜たちが、そう教えてくれました。(店主)
トマトとなすときゅうりのなつ(こどものとも年中向き2019年8月号)
木村晃彦 文
小池壮太 作
福音館書店
2019年8月1日発行
本体407円+税
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