船を見にいく
きじとら出版
アントニオ・コック 作
ルーカ・カインミ 絵
なかのじゅんこ 訳
港に近い街に住む「ぼく」は、よく船を船を見に行きます。高層ビルみたいに巨大な船です。
船を見ていて、ぼくは気づきました。船はゆっくりと、息をしながら眠っています。船は生きているのです。でも、誰も船が生きていることを知りません。知ったところで、誰も気にしないのです。
夜、船の中に入ると、ひんやりしていて透明な人たちが沢山います。旅人の幽霊です。パパもママも、透明な旅人のことは何も話してくれません。だから、ぼくは港に行って、旅人たちのことを船に聞いてみます。船は、海や人びとに、そして休むことなく働き続ける港に笑いかけていました。
船と会話する一人の時間。その時間を積み重ねることで、ぼくはいつか独り立ちして、この港から旅立つことを知ります。ぼくの心の力強さと、それを育む港の暖かさが伝わる絵本です。
船と会話する一人の時間。その時間を積み重ねることで、ぼくはいつか独り立ちして、この港から旅立つことを知ります。ぼくの心の力強さと、それを育む港の暖かさが伝わる絵本です。
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