森に暮らす動物たちとの会話が始まる写真絵本です。動物たちが私たちをじっと見つめています。何を語りかけているのでしょう。
北米ノースウッズの森の中、動物たちにカメラを向けて、そのまま視線が返ってきた一瞬を捉えました。言葉は無くても、多くのことを語り合っているように思います。
動物たちと森は一体化しているようです。森の中で動物を探すことは、森全体を見ることにほかならない。そして、私たちは動物たちの目を通じて森から見られているのでしょう。
「もりは しずまりかえり なにも しゃべらないけれど いつだって きみを みている」
動物たちを抱き抱える森は自然の世界そのものであり、私たちもその世界に暮らす一員に過ぎません。森に見られていることを忘れないようにしたいと思います。森のトナカイも登場して、クリスマスにぴったりの絵本になりました。(店主)
もりはみている
大竹英洋 文・写真
福音館書店
2021年9月30日発行
定価990円(本体900円+税10%)
0 件のコメント:
コメントを投稿