一編の詩に誘われ、水と一緒に旅するような絵本です。ページをめくるたびに現れる一つひとつの絵に深く吸い込まれそうです。
家を出た親子は川に出るとボートを漕ぎ出します。水に抱かれたボートの上で、子どもは水の存在を心ゆくまで感じ取っているようです。
詩は水について語ります。語り尽くせぬように言葉が重なります。そして、水が私たちにとってかけがえのないものであることをユーモラスに表現します。
親子は旅を終え、家に戻ります。何も変わることはなく、いつもの生活がまた始まります。一緒に旅を終えた私は、水が豊かな世界にいることの幸せを感じ、感謝の気持ちでいっぱいになるのです。(店主)
水の絵本
作・長田弘
絵・荒井良二
講談社
2020年8月6日発行
本体1450円+税
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