アフリカはオレンジの光が美しく輝く大地です。でも、多くの人が、水を手に入れることがむずかしい環境の中で暮らしています。この絵本は、日々の生活のため、毎日水を汲みに行く少女の姿を描きます。
少女の名はジージー。一緒に暮らすやさしい両親にとって、ジージーは大切なプリンセスです。
プリンセスであっても、ジージーには水を引き寄せることはできません。だから、ジージーはおかあさんと水を汲みに出かけます。毎朝暗いうちから、壺を頭に乗せて歩きます。好きな歌を歌うと足取りが軽くなります。水場には大勢の人が集まり、ジージーは友だちと遊ぶこともできます。みんなが汲む水は泥の混じった茶色い川の水です。ジージーはいつの日か、冷たくて綺麗な水がすぐ手に入れられるようになることを願っています。
世界には、近くに水がない生活をしている人たちが10億人くらいいるそうです。アフリカではそうした人々のために井戸をつくるプロジェクトが進められています。水は私たちの命の源であり、安全な水を得ることは誰にとっても必要なことです。この絵本は多くの人たちが水の問題に気づき、安全な水を届けるための力になることを願ってつくられました。(店主)
みずをくむプリンセス
スーザン・ヴァーデ/文
ピーター・H・レイノルズ/絵
さくまゆみこ/訳
さ・え・ら書房
2020年5月発行
本体1500円+税
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