鍵が付いたドアを開けて、子どもが前を進もうとしています。子どもが進む道が、この絵本の舞台です。
そのまま一本道を進む訳ではありません。ページをめくると、子どもは街に迷い込んでいました。道は複雑に分かれ、まさに迷路。街は迷宮の世界です。子どもがどこにいるのか探してください。でも道はまだまだ続いています。さらにページをめくりましょう。
ところで、この絵本には前後がありません。どちらの表紙からも同じように読み始めることができます。ひとつの表紙から男の子、もうひとつの表紙から女の子が歩き始め、やがて二人は絵本の中で出会うことになります。
子どもたちは次々と迷宮に入り込みます。でも、進む道はすべてつながっています。この絵本に描かれた多様な世界も、実はたった一つの世界だったことに気づきます。(店主)
Michi みち
Junaida
福音館書店
本体2300円+税
2018年11月15日発行
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