みんなの困った顔を見るのが大好きな子どものお話です。その名も「いじわるちゃん」。今日もいじわるで大忙しです。
いじわるちゃんはお化けから、一緒にまちの子どもたちを怖がらせようと誘われました。「にやり」と笑って仲間に入ります。でも、お化けたちはいじわるちゃんの凄まじい意地悪ぶりにびっくりして逃げ出してしまいます。一人ポツンと残されたいじわるちゃんは、ちょっと寂しそうです。
「へへんのへーんだ!」といって強気に歩き始めたいじわるちゃんですが、木の根っこに足をひっかけて転んだり、トゲトゲのいばらにからまったり、穴に落っこちたり、散々な目にあいます。泣きながらまちに戻って友だちをみつけると、もっともっと涙が出てきました。
いじわるちゃんは友だちから優しく肩を叩かれ、体がふわりと浮かんだような感じがしました。こんな気持ちは初めてです。もういじわるはお終いかな? いえいえ、いじわるちゃんは深呼吸をしあと「にやり」と笑っていますよ。この絵本のお話も、まだまだ終わりそうにありません。(店主)
いじわるちゃん
たんじあきこ
岩崎書店
本体1600円+税
2018年10月31日発行
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