ここは街の洋服屋さんです。夜になって店じまいしたあと、ずっとずっと遅く、また店を開きます。昼間の洋服屋さんが夜の洋服屋さんになるのです。いったい、どんなお客さんが来るのでしょう。
最初のお客さんは、にわとりを育てているおじさんです。猫に襲われても平気な洋服をにわとりに着せたいといっています。「それなら」と、洋服屋さんが持ってきたのはペリカンでした。ペリカンのスーツをにわとりに着せたあと、くちばしを閉じれば大丈夫というわけ。でも翌朝、ペリカンスーツを着たにわとりはみんな飛んで逃げていってしまいました。おじさんは「たいそう がっかりしたとか しないとか」。
奇想天外なお話にすっかり引き込まれてしまいました。お話のイメージをしっかり受け止めて描かれた絵も魅力的です。都会的なセンスも感じます。
洋服屋さんは、次から次へとやってくるちょっと変わったお客さんの注文に不思議な商品で応じます。お話の最後にもちょっとビックリ。最初から最後まで、たっぷり楽しめる絵本です。
よるのようふくやさん
穂高順也・文
寺島ゆか・絵
文溪堂
本体1500円+税
2017年4月発行
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